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コボル(COBOL)エンジニアからモダン開発への転職完全ガイド:レガシーシステム経験を武器に年収1500万円を実現する実践的キャリア戦略

この記事のまとめ

  • COBOL経験者は実は転職市場で高く評価される希少人材
  • レガシーシステムの知識と現代的な開発手法を組み合わせることで年収1500万円も実現可能
  • 段階的な学習計画により、40代・50代でもモダン技術への転身が成功している
  • 金融・保険業界でのCOBOL経験は、フィンテック企業から特に高く評価される
  • アーキテクチャ設計やプロジェクト管理の経験を活かすことで、技術責任者ポジションへの転職も可能

「COBOLなんてオワコンだ」「メインフレームの知識は古すぎて役に立たない」そんな風に悩んでいるCOBOLエンジニアの方も多いのではないでしょうか。

実は、それは大きな誤解です。COBOL開発経験者は、現在の転職市場において極めて価値の高い人材として注目されています。長年培った業務知識、大規模システムの設計思想、そして堅牢なプログラミング技術は、最新技術と組み合わせることで驚くほど強力な武器となります。

この記事では、COBOL経験を武器に年収1500万円クラスの転職を実現するための具体的な戦略を解説します。どのような学習計画を立て、どんな企業にアプローチすべきか、実際の成功事例とともに詳しくお伝えしていきます。

COBOLエンジニアが知らない転職市場の現実

実は、多くのCOBOLエンジニアが自分の市場価値を過小評価していることをご存知でしょうか。確かに新しい技術ではありませんが、だからこそ希少価値が高まっているのが現状です。

COBOLエンジニアは企業から引く手あまたの状況

近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)の波により、多くの企業がレガシーシステムの刷新に取り組んでいます。ところが、既存システムを理解し、新システムへの移行を主導できる人材が圧倒的に不足している状況です。

実際に私が関わった転職支援事例では、COBOL経験15年のエンジニアが、金融系システムのマイグレーションプロジェクトリーダーとして年収1800万円で転職を果たしています。企業側は「COBOLの業務ロジックを理解し、それを現代的なアーキテクチャに移行できる人材」を強く求めているのです。

年代別のCOBOLエンジニア転職事情

COBOLエンジニアの転職市場は、一般的なITエンジニアとは異なる特徴があります。むしろ経験豊富な40代・50代の方が高く評価される傾向にあるのです。

40代・50代COBOLエンジニアは貴重な戦力

40代以上のCOBOLエンジニアは、実は最も市場価値の高い人材層です。なぜなら、現在稼働している基幹システムの多くが1980年代〜2000年代に構築されており、その設計思想や業務ロジックを深く理解している人材が希少だからです。

特に金融機関では、勘定系システムや決済システムの刷新が急務となっています。しかし、これらのシステムは単純な技術移行ではなく、業務フローの理解と技術的な移行戦略の両方が必要です。そこで活躍するのが、豊富な経験を持つベテランCOBOLエンジニアなのです。

30代COBOLエンジニアは橋渡し役として重宝される

30代のCOBOLエンジニアは、レガシーシステムとモダン技術の両方に対応できる橋渡し役として非常に重宝されています。この年代の方は、COBOLの基礎をしっかりと身につけながらも、新しい技術への学習意欲と柔軟性を併せ持っているためです。

実際の転職事例では、COBOL経験8年の30代エンジニアが、クラウド移行プロジェクトのテクニカルリードとして年収1200万円で転職に成功しています。企業側から見ると「COBOLを理解し、かつモダン技術にも適応できる理想的な人材」として高く評価されたのです。

COBOLエンジニアが活躍できる転職先の分類

COBOLエンジニアの転職先は、大きく4つのカテゴリーに分けることができます。それぞれ求められるスキルや年収レンジが異なるため、自分の経験やキャリア目標に合わせて選択することが重要です。

ここでは、COBOL経験を活かせる転職先の特徴と、各分野で求められるスキルについて詳しく解説します。あなたの経験をどのように活かし、どのような学習計画を立てるべきかの指針にしてください。

1. 金融・保険業界(レガシーシステム保守・刷新)

金融・保険業界は、COBOLエンジニアにとって最も親和性が高く、かつ高年収を期待できる転職先です。多くの基幹システムが今もCOBOLで稼働しており、その保守と刷新を同時に進められる人材への需要は極めて高い状況です。

システム刷新プロジェクトマネージャー

レガシーシステムのモダナイゼーションを統括するプロジェクトマネージャーは、COBOL経験者にとって理想的なポジションです。業務ロジックの深い理解と、プロジェクト管理スキルの両方が求められ、年収1500万円以上も十分に狙える職種となっています。

成功事例として、メガバンクでのCOBOL経験20年のエンジニアが、クラウド移行プロジェクトのマネージャーとして年収2000万円で転職したケースがあります。既存システムの仕様を理解した上で、新技術への移行戦略を立案できる能力が高く評価されました。

フィンテック企業のシステムアーキテクト

フィンテック企業では、従来の金融システムの知識を持ちながら、最新技術で新しいサービスを構築できる人材が求められています。COBOL時代に培った堅牢性や信頼性に対する意識は、金融サービスの開発において非常に重要な要素となります。

実際の転職事例では、地方銀行でCOBOL開発に15年従事していたエンジニアが、スタートアップのフィンテック企業でCTOとして年収1600万円でスカウトされています。既存の金融業務フローを理解し、それをAPIベースの新しいアーキテクチャで再構築する能力が評価されました。

レガシーマイグレーションコンサルタント

メインフレームからクラウドへの移行を支援するコンサルタントは、COBOL経験者にとって非常に高年収が期待できる職種です。クライアント企業の現在のシステムを深く理解し、最適な移行戦略を提案する仕事です。

コンサルティングファームでは、COBOL経験10年以上のエンジニアを年収1800万円以上で募集するケースが多く、プロジェクト成果によっては年収3000万円を超えるケースも珍しくありません。

DTPオペレーター

DTPオペレーターは、Webデザイナーが作成したレイアウトを基に、印刷用のデータを作成する重要な職種です。具体的には、Adobe IllustratorやAdobe Photoshopなどのソフトを使用し、テキスト入力やレイアウト調整を行います。

未経験からでも挑戦可能ですが、印刷物を完成させるための正確な作業とコミュニケーション能力が求められます。さまざまな業務を経験でき、自身が関わった作品が世に出ることにやりがいを感じられる仕事です。

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2. ITコンサルティング・システムインテグレーション業界

大手システムインテグレーター(SIer)やITコンサルティングファームでは、COBOLエンジニアの経験を非常に高く評価しています。特に、エンタープライズシステムの経験を持つ人材は、新しいシステム設計でもその経験を十分に活かすことができます。

エンタープライズアーキテクト

大規模システムの設計経験を持つCOBOLエンジニアは、エンタープライズアーキテクトとして非常に高く評価されます。メインフレーム時代に習得した「長期的な保守性」や「大量データ処理」の考え方は、現代のクラウドアーキテクチャ設計においても極めて有用です。

大手ITコンサルティングファームでは、COBOL経験15年以上のエンジニアを「レガシーシステムアーキテクト」として年収1800万円以上で募集するケースが多くなっています。

システムマイグレーションスペシャリスト

メインフレームからクラウドへのマイグレーションを専門とするスペシャリストは、現在最も求められている人材の一つです。COBOLで書かれたビジネスロジックを理解し、それをJavaやPython、.NETなどのモダン言語に移植する技術が求められます。

特に気象庁や自治体システムのマイグレーション案件では、COBOL経験者を年収1400万円〜1800万円で募集するケースが相次いでいます。

3. クラウドベンダー・テクノロジー企業

AWS、Microsoft、Googleなどのクラウドベンダーでは、レガシーシステムのクラウド移行を支援するサービスを強化しており、COBOLエンジニアの需要が急速に高まっています。特に「レガシーモダナイゼーション」の専門家として活躍できる人材への需要は非常に高く、企業側も積極的に采用しています。

クラウドソリューションアーキテクト

AWS、Azure、GCPでのレガシーシステム移行を専門とするクラウドソリューションアーキテクトは、COBOLエンジニアにとって非常に魅力的なキャリアパスです。メインフレームの堆積した知識をクラウドネイティブなアーキテクチャに変換する仕事で、高い年収とやりがいを両立できます。

実際の事例では、大手生保会社でCOBOLシステムの保守に20年従事していたエンジニアが、AWSのパートナー企業でクラウドソリューションアーキテクトとして年収1900万円でスカウトされています。

4. スタートアップ・ベンチャー企業

意外に思われるかもしれませんが、スタートアップ企業でもCOBOLエンジニアの需要が高まっています。特にフィンテック、インシュアテック、ヘルステックなどの分野では、既存システムとの連携が必須であり、COBOLエンジニアの経験と知識が非常に価値あるものとして評価されます。

プログラマー

プログラマーは、決められた仕様書に基づいて実際にプログラミングを行う仕事です。作成したシステムを確認し、バグを発見・解消する業務もプログラマーが担当します。開発するジャンルにより、必要なプログラミング言語は異なります。ひとつの言語を使いこなせるようになると、ほかの言語も比較的楽に習得できるようになるでしょう。こうしてスキルアップすることにより、仕事の幅を広げていけます。

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システムエンジニア(SE)

システムエンジニアはプログラマーの上流にあたる仕事です。クライアントの要望に基づき、システム全体の設計を決め、仕様書に落とし込んでいきます。システム開発をするうえで必要な予算やスケジュールを組む役割も求められます。プログラマーとして現場経験を積んだ後、キャリアアップの一環でシステムエンジニアを目指す方も少なくありません。

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ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、システムが利用できるようにネットワーク環境を整えるのが仕事です。ルーターやLANケーブルなど、物理的な機器に触れて行う仕事が多いのが特徴です。セキュリティーに関する知識も求められます。

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テクニカルライター

テクニカルライターは、家電やソフトウェアなどのマニュアルを作成する専門職です。技術的な情報を一般のユーザーにも分かりやすく伝える役割を担います。ユーザーからの問い合わせ内容を改訂版に反映させ、より良いマニュアルに仕上げることもテクニカルライターとしての重要な役割です。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、情報システムをサイバー攻撃から守る役割を担う専門職です。具体的には、サーバーやネットワークのセキュリティー強化、脆弱性のチェック、適切なセキュリティー対策の導入が求められます。IT 未経験から目指す際には、セキュリティーに関連する資格の取得が強い後押しになります。

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OAインストラクター

OAインストラクターは、パソコンやOffice系ソフトなどの操作を分かりやすく教える専門家です。主に講座形式で指導し、多様な参加者のレベルに応じた教え方が求められます。基本的なコンピューターリテラシーがあり、人に教えることが好きな方に向いています。

CAD設計エンジニア

CAD設計エンジニアは、CADソフトを駆使して製品や部品の設計を担当する職種です。特に、製品や建築物のモデリングを行い、クライアントの要望に応じた設計図を作成します。また設計だけでなく、シミュレーションで性能を評価し、設計プロセス全体を改善する役割も担っています。

ハードウェア業界

ハードウェア業界は、パソコン本体やキーボード、マウス、モニター、プリンター、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などの製作・販売を行っています。主な職種には以下のようなものがあります。

ハードウェアエンジニア

ハードウェアエンジニアは、コンピューター内部で使われる電子回路や部品を設計します。パソコンやスマートフォンなど自社商品に加え、クライアントの要望に合わせてオリジナルの機器を開発することもあります。電子回路やデバイスに関する知識だけでなく、使用者の安全面に配慮した設計が求められる仕事です。

組み込みシステムエンジニア

組み込みシステムエンジニアは、エアコン・炊飯器などの家電製品や工業機器が動作するためのシステムを開発する仕事です。コンピューターが内蔵されているほとんどの製品には、組み込みソフトウェアが搭載されています。スマート家電やIoT(モノのインターネット)の広がりに伴い、需要はますます高まっています。

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COBOLエンジニアの転職市場における年収ポテンシャル

COBOLエンジニアの転職市場での年収は、一般的なITエンジニアとは大きく異なる特徴を持っています。特にレガシーシステムの経験を活かせるポジションでは、非常に高い年収が期待できます。

COBOLエンジニアの年収レンジ表

職種カテゴリー 経験年数 年収レンジ 代表的なポジション
レガシーシステム保守 5年以上 600万円~1000万円 メインフレームエンジニア
システムマイグレーション 8年以上 1000万円~1500万円 マイグレーションスペシャリスト
プロジェクト管理 10年以上 1200万円~1800万円 プロジェクトマネージャー
アーキテクチャ設計 12年以上 1500万円~2500万円 エンタープライズアーキテクト
コンサルティング 15年以上 1800万円~3500万円 シニアコンサルタント

この表から分かるように、COBOL経験をベースにした転職では、経験年数が長いほど高い年収が期待できる特徴があります。これは、一般的なWeb開発等とは対照的な特徴です。

COBOLエンジニアがモダン開発へ転身するための学習ロードマップ

転職しやすいIT職種

IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。

エンジニアやプログラマー

多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。

「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。

IT営業

ハードウェアやソフトウェアといったIT製品・サービス関連の営業をIT営業と呼びます。クライアントのビジネスを促進するため、または問題を解決するために最適なツールやシステムを提案するのが仕事です。

自社の製品やサービスに関する知識だけでなく、IT全般に関する知識、クライアントの要望をくみ取る能力、分かりやすく説明するスキルなども必要とされます。人とのコミュニケーションが得意な方におすすめの職種です。

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IT事務

IT事務はITエンジニアのサポートをする職種です。専門的な知識は必要とされていませんが、事務作業に必要なMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordの基本スキル、タイピング技術、ビジネスマナーなどは必要です。IT業界を知るという意味では、チャレンジしやすい職種といえるでしょう。業務を通じて知識の幅を広げていけるため、別のIT職種へチャレンジする足掛かりにもなります。

テクニカルサポート

テクニカルサポートは、自社製品やサービスに関する技術的な問い合わせに対応します。クライアントと直接対話する形での対応になるため、カスタマーサポートのオペレーター経験がある人などは有利です。クライアントの要望をくみ取る能力や、順序立てて分かりやすく説明するスキルも求められます。

IT関連の基本スキルが必要であることに加え、転職後も勉強を続けて自分をアップデートしていかなければならない職種であることは理解しておきましょう。

未経験からIT業界への転職を成功させるためのポイント

転職成功のポイント

未経験からでも条件に合うIT企業を探して転職を成功させたいと考えている場合は、ここで紹介するポイントを重視して準備を始めてみましょう。特に志望動機や自己PRでは、未経験だからといって何もアピールしないのではなく、これまでの経験を基に自分を採用するメリットを企業へうまく伝える必要があります。それぞれの例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

未経験者を募集している求人を探す

未経験からIT業界へ転職するには、未経験者を募集する求人を探すことが鍵となります。IT業界では、技術進化による需要拡大のため、多くの企業が新しい人材の参入を求めています。未経験者でも挑戦できる職種は多々ありますが、サポート・ヘルプデスクやインフラエンジニアなどのように、業務がマニュアル化されている職種は特に未経験者向けです。

さらに、転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人情報を効率的に探せます。

教育制度の有無を確認して企業を選ぶ

未経験からIT業界へ転職する場合、教育制度の充実度を確認しておいたほうが安心です。たとえば大企業の場合、研修内容やスケジュールなどの骨組みが整っている傾向にあります。

逆にベンチャー企業だと研修内容が確立しておらず、社員の働きを見て学ぶ姿勢を求められるケースがあります。入社してまもなくの状態で、即戦力としての働きを求められる可能性もあるでしょう。スキルを学んでから実践していきたい方は、教育制度の有無と内容まで把握してから転職先を決めることをおすすめします。

IT業界に役立つ資格を取得する

IT業界未経験者の場合、ITスキル習得に向けて勉強している姿勢を見せるため、以下のような資格を取得するのがおすすめです。

  • ITパスポート
  • 基本情報技術者試験
  • マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
  • 応用情報技術者試験

また以下のようなスキルを持っている場合、未経験でもIT業界で活躍できる可能性が高いといえます。

  • 論理的思考力
  • プログラミングスキル
  • コミュニケーション能力
  • プレゼンスキル
  • 資料作成能力
  • 英語力

IT業界では、物事を筋道立てて考え、プログラミングで形にしていく力が求められます。また、チームやクライアントとの話し合いを進めていく中で、分かりやすく伝える力も必要です。IT業界の最新情報は英語圏から発信されるケースも多いため、英文を読み解く語学力があるとなおよいでしょう。

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文系でも転職可能|IT業界に活かせるスキルをアピールする

IT 未経験でIT業界への転職を考える際、強く意識したいのがスキルのアピールです。多くのIT企業では、技術的なバックグラウンドよりもビジネススキルやコミュニケーション能力を重視する傾向があります。

たとえば、パソコンスキルとしてMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordを使いこなせることはIT業界でも役立ちます。また、論理的に物事を考えるためのロジカルシンキングも重要です。プロジェクトの進行を支える役割を担うときには、複雑な問題を分解して解決策を考える力が問われるからです。

また、IT業界はチームでの協働やクライアントとの密接なコミュニケーションが多いため、スムーズな意思疎通を図るためのコミュニケーション能力も評価されます。このように、文系理系にかかわらず、既存のスキルと意欲をアピールすることで、IT業界での新しいキャリアを切り開くことが可能です。

【例文あり】志望動機を明確にしておく

未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。

  • 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
  • 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
  • 自分自身のエピソードを盛り込む

3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。

プログラマー

【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。

現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。

システムエンジニア

【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。

現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。

上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。

【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要

未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。

プログラマー

【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。

目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。

システムエンジニア

【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。

転職エージェントを活用した準備がおすすめ

未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。

また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。

関連記事 IT未経験者必見!IT業界へ転職する際の志望動機は?おすすめ文例もご紹介 未経験からITエンジニアになるには?目指す方法や向いている人の特徴について解説

未経験からIT業界へ転職するメリット

転職のメリット

まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。

在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も

IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。

また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。

キャリアプランを立てやすい

IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。

関連記事 IT業界の将来性は?今後のIT業界で活躍し続けるためにできることを紹介

未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点

転職の注意点

働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。

未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい

転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。

転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。

人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある

IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。

思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。

未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決

IT業界への疑問

未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。

副業やアルバイトから始められる?

未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。

フリーランスとして活躍するには?

ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。

高卒でもIT業界を目指せる?

IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。

未経験でもインターンを受けることは可能?

IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。

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まとめ

未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。

未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。

マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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