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デジタルノマドエンジニアの転職戦略:場所に縛られない働き方で年収1500万円を実現する実践的リモートワーク転職術

この記事のまとめ

  • デジタルノマドエンジニアとして年収1500万円を実現するには、リモートワーク完全対応企業への転職が必須
  • 海外移住可能なポジションでは、時差を活用した24時間開発体制で高い価値を提供できる
  • フルリモート・業務委託・海外法人設立の3つの働き方を組み合わせることで最適な労働環境を構築可能

場所に縛られない働き方を実現したいエンジニアにとって、デジタルノマドという生き方は魅力的に映るのではないでしょうか。実際に、世界中どこからでも仕事ができる自由度の高いライフスタイルを求めて転職を検討する技術者が増えています。

実は、適切な転職戦略を立てることで、デジタルノマドエンジニアとして年収1500万円以上を実現することも十分可能です。重要なのは、単なるリモートワークではなく、場所の自由度を活かした価値提供ができる企業やポジションを見極めることです。

この記事では、デジタルノマドエンジニアとして理想のキャリアを築くための転職戦略から、海外移住を前提とした働き方の設計まで、実践的なノウハウを詳しく解説します。

デジタルノマドエンジニアという働き方の現実

デジタルノマドエンジニアとは、オフィスに縛られることなく、世界中どこからでも仕事ができる技術者のことです。コロナ禍を機にリモートワークが普及し、場所にとらわれない働き方を選択するエンジニアが急速に増加しています。

実際に、GitLabの調査によると、完全リモートワーク可能な技術職の求人は2019年から300%増加しており、特に高度なスキルを持つエンジニアに対する需要が高まっています。この背景には、優秀な人材を世界中から採用したい企業側のニーズと、自由度の高い働き方を求めるエンジニア側の希望が合致していることがあります。

とはいえ、単にリモートワークができるだけではデジタルノマドエンジニアとは言えません。重要なのは、場所や時間の制約を超えて価値を提供し続けられる専門性と、自律的に業務を遂行できる能力です。これらのスキルを身につけることで、従来のオフィスワーカーでは実現できない高い年収と自由度を両立できるのです。

20代エンジニアのデジタルノマド転職戦略

20代のエンジニアは、デジタルノマドとしてのキャリアを築く絶好の時期です。フレッシュな感性と高い学習能力を活かして、最新技術をいち早く習得できるため、リモートワーク需要の高い分野での専門性を身につけやすいからです。

特に注目すべきは、Web開発・モバイルアプリ開発・クラウドインフラ・データ分析といった分野で、これらは場所を問わず高い価値を提供できる技術領域です。20代のうちにこれらの分野で実績を積むことで、30代には年収1000万円以上のフリーランス案件や、海外企業からの直接オファーを受けられる可能性が高まります。

実際に、20代でデジタルノマドとして成功したエンジニアの多くは、2-3年の集中的なスキル習得期間を経て、その後の人生で大きな自由度と収入を手に入れています。早い段階でこの働き方に転換することで、複利効果的にキャリアを成長させられるのです。

30代エンジニアの海外展開戦略

30代のエンジニアは、これまでに培った実績とスキルを武器に、デジタルノマドとしてより高度なポジションを狙える黄金期です。プロジェクトマネジメントやチームリーディングの経験があれば、時差を活用したグローバル開発チームの責任者として重宝されます。

特に、アジア太平洋地域の成長企業やヨーロッパのスタートアップでは、日本の技術者の高い品質意識と責任感が高く評価されています。30代のエンジニアがこれらの地域でリモートワークしながら年収1500万円以上を実現するケースも珍しくありません。

重要なのは、単なる技術力だけでなく、異文化チームでのコミュニケーション能力とビジネス視点を身につけることです。英語でのドキュメント作成や会議進行ができ、かつ技術的な課題を事業成果に結びつけられるエンジニアは、世界中の企業から引く手あまたの状況が続いています。

40代エンジニアのコンサルタント転身戦略

40代のエンジニアにとって、デジタルノマドとしての転職は人生を大きく変える最後のチャンスとも言えます。豊富な経験と深い技術知見を活かして、技術コンサルタントやアーキテクトとしてのポジションを狙うことで、従来以上の収入と自由度を実現できる可能性があります。

実際に、40代でデジタルノマドに転身したエンジニアの多くが、企業の技術戦略策定やシステム刷新プロジェクトのリーダーとして活躍しています。このような役割では、長年の現場経験から生まれる洞察力と、技術トレンドを俯瞰できる視野の広さが重要視されるため、40代ならではの強みを最大限に活かせます。

特に、レガシーシステムのモダナイゼーションやクラウド移行といった分野では、過去の技術スタックと最新技術の両方を理解している40代エンジニアの価値は非常に高く、時給1万円以上の案件も珍しくありません。年齢を重ねたからこそ提供できる価値にフォーカスすることで、デジタルノマドとしての成功確率を大幅に向上させられるのです。

デジタルノマドエンジニアに最適な働き方の3つのパターン

デジタルノマドエンジニアとして成功するためには、単純にリモートワークができる会社に転職するだけでは不十分です。場所と時間の自由度を最大化しながら、安定した高収入を実現するには、戦略的な働き方の設計が必要になります。

実際に年収1500万円以上を実現しているデジタルノマドエンジニアの多くは、複数の収入源を組み合わせて、リスクを分散しながら収入の最大化を図っています。ここでは、特に効果的な3つの働き方パターンとその具体的な実現方法について詳しく解説します。

パターン1:完全リモート正社員として海外移住

最初のパターンは、完全リモートワークを認める企業の正社員として働きながら、物価の安い国や地域に移住する方法です。この働き方では、日本の高い給与水準を維持しながら、生活コストを大幅に削減できるため、実質的な可処分所得を劇的に増やすことができます。

例えば、年収1200万円の日本企業で働きながらタイのバンコクに住んだ場合、生活費は日本の約3分の1程度に抑えられるため、年間で数百万円の節約効果を得られます。さらに、タイには高速インターネット環境と充実したコワーキングスペースが整備されているため、技術的な制約もほとんどありません。

重要なポイントは、企業選択において「海外在住を明示的に認めている」または「居住地について制限を設けていない」会社を選ぶことです。最近では、GitLab、Buffer、Zapier、Automatticなど、世界中にチームメンバーが分散している企業が増えており、これらの企業では居住地に関係なく同一労働同一賃金の原則が適用されています。

パターン2:複数企業との業務委託契約

2つ目のパターンは、複数の企業と業務委託契約を結び、フリーランスとして活動する方法です。この働き方では、特定の企業に依存することなく、より高い時間単価での仕事を獲得できる可能性があります。特に、専門性の高いスキルを持つエンジニアにとって、この働き方は大きな収入向上のチャンスとなります。

成功の鍵は、長期的な関係を築ける優良クライアントを2-3社確保することです。安定した収入基盤を作りつつ、残りの時間で新しい技術習得や追加プロジェクトに取り組むことで、スキルアップと収入アップを同時に実現できます。例えば、メインクライアント2社から月額100万円ずつ、サブプロジェクトから月額50万円程度の収入を得られれば、年収3000万円も視野に入ってきます。

注意すべき点は、業務委託契約では労働法の保護がないため、契約内容の精査と適切なリスク管理が重要になることです。また、複数の国にまたがって活動する場合は、税務処理がやや複雑になるため、国際税務に詳しい税理士との相談をおすすめします。

パターン3:自社プロダクト開発+海外法人設立

3つ目のパターンは、自分でプロダクトを開発して収益化を図りながら、税務最適化のために海外法人を設立する方法です。この働き方は最もリスクが高い反面、成功した場合のリターンも最大となります。SaaS(Software as a Service)やモバイルアプリ、オンラインコースなど、スケーラブルなビジネスモデルを構築できれば、労働時間に比例しない収入を得ることが可能になります。

具体的には、エストニアのe-Residencyプログラムやシンガポールの法人設立制度を活用することで、日本の高い法人税率を回避しながら、グローバル市場をターゲットとしたビジネスを展開できます。エストニアでは、法人設立から銀行口座開設、税務申告まで、すべてオンラインで完結するため、物理的な滞在は必要ありません。

ただし、このパターンには相応の専門知識と初期投資が必要です。国際税務、法人運営、マーケティング、セールスなど、技術以外のスキルも幅広く習得する必要があります。そのため、まずは前述の2つのパターンで安定収入を確保してから、段階的にこの働き方にシフトしていくことをおすすめします。

デジタルノマド転職を成功させる企業選択の5つのポイント

デジタルノマドエンジニアとして理想的な働き方を実現するためには、転職先企業の選択が極めて重要です。表面的にリモートワークを謳っている企業でも、実際には様々な制約があることが多く、移住後に問題が発覚するケースも少なくありません。

ここでは、長期的にデジタルノマドとして活動するために、転職活動で必ずチェックすべき5つのポイントを詳しく解説します。これらの基準を満たす企業を選ぶことで、場所に縛られない理想的なキャリアを構築できるでしょう。

ポイント1:時差対応への柔軟性

最初に確認すべきは、企業が時差のある環境での働き方にどの程度対応できるかという点です。単に「リモートワーク可能」と謳っていても、実際には日本時間での会議参加や即座のレスポンスを期待される場合があります。

理想的な企業では、非同期コミュニケーションが文化として根付いており、SlackやNotionなどのツールを活用して、チームメンバーが異なる時間帯で働いていても円滑に業務が進められる仕組みが整備されています。面接時には、「現在海外在住のメンバーがいるか」「会議の録画共有は行われているか」「決定事項はどのように文書化されているか」などを具体的に質問することで、その企業の時差対応レベルを把握できます。

ポイント2:成果評価制度の明確性

次に重要なのは、企業の人事評価制度がプロセス重視ではなく成果重視になっているかという点です。デジタルノマドとして働く場合、上司や同僚から直接観察されることがないため、「頑張っている姿勢」ではなく「実際の成果」で評価される制度が不可欠です。

優秀なリモートファースト企業では、OKR(Objectives and Key Results)やKPI(Key Performance Indicators)などの指標を明確に設定し、定期的にパフォーマンスレビューを実施しています。また、目標設定と達成度測定のプロセスが透明化されており、地理的な距離に関係なく公平な評価が行われています。転職活動では、「どのような指標で成果を測定するか」「評価プロセスはどのように進められるか」を詳しく確認しましょう。

ポイント3:セキュリティとコンプライアンス体制

海外からアクセスする場合、セキュリティ面での配慮が特に重要になります。VPN接続の提供、多要素認証の実装、デバイス管理ポリシーなど、リモートワーク環境でも企業の機密情報を適切に保護できる体制が整っているかを確認しましょう。

また、個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)などの国際的な規制への対応状況も重要なチェックポイントです。コンプライアンス体制が不十分な企業では、海外からの業務を制限される可能性があるため、事前の確認が欠かせません。特に、金融系やヘルスケア系の企業では、規制が厳しい場合があるので注意が必要です。

ポイント4:キャリア成長機会の確保

デジタルノマドとして働く場合でも、長期的なキャリア成長の機会が確保されていることは重要です。メンタリング制度、社内トレーニングプログラム、外部カンファレンスへの参加支援など、継続的なスキルアップを支援する仕組みがあるかを確認しましょう。

また、昇進やキャリアチェンジの機会が、物理的な出社頻度によって左右されないことも大切なポイントです。リモートワーカーも公平に昇進候補として検討され、管理職やリーダーポジションへの道筋が明確に示されている企業を選ぶことで、長期的なキャリア成長を実現できます。

ポイント5:福利厚生と税務サポート

海外在住エンジニアにとって、福利厚生制度の適用範囲と税務面でのサポートは非常に重要な要素です。健康保険、厚生年金、労働保険などの社会保険制度が海外在住でも適用されるか、または代替的な保障制度が提供されるかを確認しましょう。

また、海外在住による税務上の複雑な問題(所得税の二重課税、住民税の取り扱い、外国税額控除など)について、企業側が適切なサポートを提供しているかも重要なポイントです。税理士紹介制度や税務相談サービスを提供している企業であれば、海外移住後も安心して働き続けることができます。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、システム開発などのプロジェクト全体の進行を管理する職種です。具体的には、計画立案や予算管理、リソースや工程の管理、さらにはステークホルダーとのコミュニケーションも業務内容に含まれます。いわば、プロジェクトを成功へ導く重要な役割を担うといえます。

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ソフトウェア業界

パソコンやスマートフォンなどのハードウェアを制御するためのプログラム(ソフトウェア)を制作するのがソフトウェア業界です。主な職種には以下のようなものがあります。

プログラマー

プログラマーは、決められた仕様書に基づいて実際にプログラミングを行う仕事です。作成したシステムを確認し、バグを発見・解消する業務もプログラマーが担当します。開発するジャンルにより、必要なプログラミング言語は異なります。ひとつの言語を使いこなせるようになると、ほかの言語も比較的楽に習得できるようになるでしょう。こうしてスキルアップすることにより、仕事の幅を広げていけます。

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システムエンジニア(SE)

システムエンジニアはプログラマーの上流にあたる仕事です。クライアントの要望に基づき、システム全体の設計を決め、仕様書に落とし込んでいきます。システム開発をするうえで必要な予算やスケジュールを組む役割も求められます。プログラマーとして現場経験を積んだ後、キャリアアップの一環でシステムエンジニアを目指す方も少なくありません。

関連記事 IT・エンジニアの職種図鑑|システムエンジニア

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、システムが利用できるようにネットワーク環境を整えるのが仕事です。ルーターやLANケーブルなど、物理的な機器に触れて行う仕事が多いのが特徴です。セキュリティーに関する知識も求められます。

関連記事 IT・エンジニアの職種図鑑|ネットワークエンジニア

テクニカルライター

テクニカルライターは、家電やソフトウェアなどのマニュアルを作成する専門職です。技術的な情報を一般のユーザーにも分かりやすく伝える役割を担います。ユーザーからの問い合わせ内容を改訂版に反映させ、より良いマニュアルに仕上げることもテクニカルライターとしての重要な役割です。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、情報システムをサイバー攻撃から守る役割を担う専門職です。具体的には、サーバーやネットワークのセキュリティー強化、脆弱性のチェック、適切なセキュリティー対策の導入が求められます。IT 未経験から目指す際には、セキュリティーに関連する資格の取得が強い後押しになります。

関連記事 IT・エンジニアの職種図鑑|セキュリティエンジニア

OAインストラクター

OAインストラクターは、パソコンやOffice系ソフトなどの操作を分かりやすく教える専門家です。主に講座形式で指導し、多様な参加者のレベルに応じた教え方が求められます。基本的なコンピューターリテラシーがあり、人に教えることが好きな方に向いています。

CAD設計エンジニア

CAD設計エンジニアは、CADソフトを駆使して製品や部品の設計を担当する職種です。特に、製品や建築物のモデリングを行い、クライアントの要望に応じた設計図を作成します。また設計だけでなく、シミュレーションで性能を評価し、設計プロセス全体を改善する役割も担っています。

ハードウェア業界

ハードウェア業界は、パソコン本体やキーボード、マウス、モニター、プリンター、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などの製作・販売を行っています。主な職種には以下のようなものがあります。

ハードウェアエンジニア

ハードウェアエンジニアは、コンピューター内部で使われる電子回路や部品を設計します。パソコンやスマートフォンなど自社商品に加え、クライアントの要望に合わせてオリジナルの機器を開発することもあります。電子回路やデバイスに関する知識だけでなく、使用者の安全面に配慮した設計が求められる仕事です。

組み込みシステムエンジニア

組み込みシステムエンジニアは、エアコン・炊飯器などの家電製品や工業機器が動作するためのシステムを開発する仕事です。コンピューターが内蔵されているほとんどの製品には、組み込みソフトウェアが搭載されています。スマート家電やIoT(モノのインターネット)の広がりに伴い、需要はますます高まっています。

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IT業界の年収は職種によって大きく異なる

マイナビエージェントのデータによると、IT業界全体の平均年収は427万円です。ただし職種や経験によって、年収は大きく異なります。ここでは、IT業界の中で平均年収の高い業種をいくつか紹介します。

職種名 平均年収
プロジェクトマネージャー(オープン・WEB) 670万円
プリセールス 599万円
社内システム企画 512万円
サーバーエンジニア 462万円
システムエンジニア(制御・組み込み) 455万円

またマイナビエージェントのデータを基に、IT業界の年代別年収を紹介します。

年代 平均年収
20歳~24歳 307万円
25歳~29歳 373万円
30歳~34歳 449万円
35歳~39歳 528万円

IT業界は未経験から挑戦する場合でも、年収の高い職種や企業を選択してスキルや実績を着実に積み上げていけば、大幅な年収アップが実現可能です。

参照:職種別平均年収ランキング【2020年版】|マイナビエージェント

未経験から転職しやすいIT業界の職種4選

転職しやすいIT職種

IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。

エンジニアやプログラマー

多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。

「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。

IT営業

ハードウェアやソフトウェアといったIT製品・サービス関連の営業をIT営業と呼びます。クライアントのビジネスを促進するため、または問題を解決するために最適なツールやシステムを提案するのが仕事です。

自社の製品やサービスに関する知識だけでなく、IT全般に関する知識、クライアントの要望をくみ取る能力、分かりやすく説明するスキルなども必要とされます。人とのコミュニケーションが得意な方におすすめの職種です。

関連記事 営業職の職種図鑑|ハードウェア・ソフトウェア・SIer営業

IT事務

IT事務はITエンジニアのサポートをする職種です。専門的な知識は必要とされていませんが、事務作業に必要なMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordの基本スキル、タイピング技術、ビジネスマナーなどは必要です。IT業界を知るという意味では、チャレンジしやすい職種といえるでしょう。業務を通じて知識の幅を広げていけるため、別のIT職種へチャレンジする足掛かりにもなります。

テクニカルサポート

テクニカルサポートは、自社製品やサービスに関する技術的な問い合わせに対応します。クライアントと直接対話する形での対応になるため、カスタマーサポートのオペレーター経験がある人などは有利です。クライアントの要望をくみ取る能力や、順序立てて分かりやすく説明するスキルも求められます。

IT関連の基本スキルが必要であることに加え、転職後も勉強を続けて自分をアップデートしていかなければならない職種であることは理解しておきましょう。

未経験からIT業界への転職を成功させるためのポイント

転職成功のポイント

未経験からでも条件に合うIT企業を探して転職を成功させたいと考えている場合は、ここで紹介するポイントを重視して準備を始めてみましょう。特に志望動機や自己PRでは、未経験だからといって何もアピールしないのではなく、これまでの経験を基に自分を採用するメリットを企業へうまく伝える必要があります。それぞれの例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

未経験者を募集している求人を探す

未経験からIT業界へ転職するには、未経験者を募集する求人を探すことが鍵となります。IT業界では、技術進化による需要拡大のため、多くの企業が新しい人材の参入を求めています。未経験者でも挑戦できる職種は多々ありますが、サポート・ヘルプデスクやインフラエンジニアなどのように、業務がマニュアル化されている職種は特に未経験者向けです。

さらに、転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人情報を効率的に探せます。

教育制度の有無を確認して企業を選ぶ

未経験からIT業界へ転職する場合、教育制度の充実度を確認しておいたほうが安心です。たとえば大企業の場合、研修内容やスケジュールなどの骨組みが整っている傾向にあります。

逆にベンチャー企業だと研修内容が確立しておらず、社員の働きを見て学ぶ姿勢を求められるケースがあります。入社してまもなくの状態で、即戦力としての働きを求められる可能性もあるでしょう。スキルを学んでから実践していきたい方は、教育制度の有無と内容まで把握してから転職先を決めることをおすすめします。

IT業界に役立つ資格を取得する

IT業界未経験者の場合、ITスキル習得に向けて勉強している姿勢を見せるため、以下のような資格を取得するのがおすすめです。

  • ITパスポート
  • 基本情報技術者試験
  • マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
  • 応用情報技術者試験

また以下のようなスキルを持っている場合、未経験でもIT業界で活躍できる可能性が高いといえます。

  • 論理的思考力
  • プログラミングスキル
  • コミュニケーション能力
  • プレゼンスキル
  • 資料作成能力
  • 英語力

IT業界では、物事を筋道立てて考え、プログラミングで形にしていく力が求められます。また、チームやクライアントとの話し合いを進めていく中で、分かりやすく伝える力も必要です。IT業界の最新情報は英語圏から発信されるケースも多いため、英文を読み解く語学力があるとなおよいでしょう。

関連記事 IT業界に転職したい!未経験者におすすめの資格5選&資格取得のメリット

文系でも転職可能|IT業界に活かせるスキルをアピールする

IT 未経験でIT業界への転職を考える際、強く意識したいのがスキルのアピールです。多くのIT企業では、技術的なバックグラウンドよりもビジネススキルやコミュニケーション能力を重視する傾向があります。

たとえば、パソコンスキルとしてMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordを使いこなせることはIT業界でも役立ちます。また、論理的に物事を考えるためのロジカルシンキングも重要です。プロジェクトの進行を支える役割を担うときには、複雑な問題を分解して解決策を考える力が問われるからです。

また、IT業界はチームでの協働やクライアントとの密接なコミュニケーションが多いため、スムーズな意思疎通を図るためのコミュニケーション能力も評価されます。このように、文系理系にかかわらず、既存のスキルと意欲をアピールすることで、IT業界での新しいキャリアを切り開くことが可能です。

【例文あり】志望動機を明確にしておく

未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。

  • 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
  • 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
  • 自分自身のエピソードを盛り込む

3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。

プログラマー

【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。

現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。

システムエンジニア

【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。

現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。

上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。

【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要

未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。

プログラマー

【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。

目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。

システムエンジニア

【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。

転職エージェントを活用した準備がおすすめ

未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。

また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。

関連記事 IT未経験者必見!IT業界へ転職する際の志望動機は?おすすめ文例もご紹介 未経験からITエンジニアになるには?目指す方法や向いている人の特徴について解説

未経験からIT業界へ転職するメリット

転職のメリット

まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。

在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も

IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。

また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。

キャリアプランを立てやすい

IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。

関連記事 IT業界の将来性は?今後のIT業界で活躍し続けるためにできることを紹介

未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点

転職の注意点

働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。

未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい

転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。

転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。

人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある

IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。

思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。

未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決

IT業界への疑問

未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。

副業やアルバイトから始められる?

未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。

フリーランスとして活躍するには?

ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。

高卒でもIT業界を目指せる?

IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。

未経験でもインターンを受けることは可能?

IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。

関連記事 【20代高卒】資格なしでも転職できる?おすすめの職種と成功のコツを紹介 フリーランスプログラマの働き方とは?メリット・デメリットについて

まとめ

未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。

未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。

マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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