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エンジニア転職の逆質問マスター術:面接官を唸らせる質問戦略で理想の職場を見極める実践ガイド

この記事のまとめ

  • 逆質問は企業の実態を見極め、自身の意欲や価値観をアピールする重要な機会
  • 技術面・組織面・キャリア面の3つの観点から戦略的に質問を準備することが重要
  • 面接官の立場や面接段階に応じて質問内容を調整し、企業研究の深さを示すことで好印象を与える

エンジニアの転職面接で「最後に何か質問はありますか?」と聞かれた時、どのような質問をすれば良いか迷った経験はありませんか。

実は、この逆質問の時間こそが、企業の実態を見極め、同時に自分の意欲や価値観をアピールする絶好のチャンスなのです。優れた逆質問は、面接官に「この人は本気でうちの会社を検討している」という印象を与え、選考通過率を大きく向上させます。

この記事では、エンジニア転職の面接で効果的な逆質問の戦略と具体例を、技術面・組織面・キャリア面の3つの観点から詳しく解説します。面接官を唸らせる質問テクニックを身につけて、理想の転職を実現しましょう。

なぜエンジニアの面接で逆質問が重要なのか

エンジニアの転職面接において、逆質問は単なる疑問解消の時間ではありません。実は、この時間こそが選考の成否を左右する重要な場面となることが多いのです。

多くの転職者が逆質問の重要性を理解していない中で、戦略的に準備された質問をすることで、他の候補者との差別化を図ることができます。特にエンジニアという技術職においては、技術的な知見や問題解決能力を示す絶好の機会となります。

実際、私が過去に面接官として経験した中でも、優れた逆質問をした候補者ほど入社後のパフォーマンスが高い傾向にありました。これは、逆質問の内容が、その人の思考の深さや仕事に対する姿勢を如実に表すからだと考えています。

逆質問で企業が評価するポイント

企業側が逆質問で見ているポイントは主に3つあります。

まず一つ目は、候補者の志望度の高さです。企業研究をしっかり行っているか、本当に入社したいと考えているかが、質問の内容から読み取れます。表面的な質問ではなく、企業の事業内容や技術スタックについて深く理解した上での質問は、高い評価につながります。

二つ目は、コミュニケーション能力です。限られた時間の中で、相手に配慮しながら的確に情報を引き出す能力は、チーム開発において必須のスキルです。質問の仕方や、相手の回答に対する反応からも、その人のコミュニケーションスタイルが見えてきます。

三つ目は、思考力と問題意識の高さです。現状を批判的に捉え、改善点を見出そうとする姿勢は、優秀なエンジニアに共通する特徴です。技術的な課題や組織の改善点について建設的な質問ができる人は、入社後も価値ある貢献をしてくれる可能性が高いと評価されます。

逆質問を通じて得られる重要な情報

逆質問は、企業の実態を知る貴重な機会でもあります。求人票や企業のウェブサイトには載っていない、生の情報を得ることができるのです。

例えば、開発チームの雰囲気や実際の業務フロー、技術的な課題など、入社後のミスマッチを防ぐために重要な情報を収集できます。また、面接官の回答の仕方や内容から、企業文化や価値観を読み取ることも可能です。

私自身、転職活動をした際には、逆質問で得た情報が最終的な意思決定に大きく影響しました。特に、技術的な成長機会や、エンジニアに対する企業の姿勢については、逆質問でしか分からない部分が多かったと感じています。

逆質問を成功させるための事前準備

効果的な逆質問をするためには、事前の準備が欠かせません。準備不足のまま面接に臨むと、的外れな質問をしてしまったり、すでに公開されている情報について聞いてしまったりする可能性があります。

私が転職活動をしていた時は、各企業ごとに最低でも10個以上の質問を準備していました。実際の面接では全ての質問をする時間はありませんが、面接の流れや相手の回答に応じて柔軟に対応できるよう、幅広い観点から質問を用意しておくことが重要です。

ここでは、逆質問の準備において押さえておくべきポイントを詳しく解説します。

企業研究で押さえるべきポイント

逆質問の質を高めるためには、徹底的な企業研究が不可欠です。企業の公式サイトや求人票だけでなく、技術ブログ、プレスリリース、決算資料なども確認しましょう。

特に技術系の情報については、以下の点を重点的に調査することをおすすめします。使用している技術スタックやフレームワーク、開発手法(アジャイル、スクラムなど)、技術的な取り組み(テスト自動化、CI/CDなど)、公開されている技術記事やOSS活動などです。

これらの情報を事前に把握しておくことで、より深い技術的な議論ができる質問を準備できます。

また、企業のビジネスモデルや競合他社との差別化ポイント、今後の事業展開なども理解しておくと、ビジネス観点での質の高い質問ができるようになります。

面接官の立場を理解する

逆質問の内容は、面接官の立場によって調整する必要があります。人事担当者、現場エンジニア、マネージャー、役員など、それぞれ答えられる内容や関心事が異なるからです。

例えば、人事担当者には組織文化や評価制度、福利厚生などについて聞くのが適切です。一方、現場エンジニアには技術的な詳細や開発プロセス、日々の業務内容について質問すると良いでしょう。

マネージャークラスの面接官には、チームマネジメントの方針や技術戦略、キャリアパスなどについて聞くことができます。役員レベルの面接では、会社のビジョンや事業戦略、エンジニア組織の位置づけなど、より大局的な質問が適しています。

質問リストの作成方法

効果的な逆質問をするためには、事前に質問リストを作成し、優先順位をつけておくことが重要です。私の経験では、以下の3つのカテゴリーに分けて質問を整理すると効果的でした。

まず「技術的な質問」です。使用技術、開発手法、技術的な課題、今後の技術戦略など、エンジニアとして最も関心のある領域について質問を用意します。

次に「組織・文化に関する質問」です。チームの雰囲気、意思決定プロセス、コミュニケーション方法、評価制度など、働き方に関わる質問を準備します。

最後に「キャリア・成長に関する質問」です。キャリアパス、スキルアップの機会、教育制度、メンター制度など、将来的な成長を見据えた質問を用意します。

技術面に関する逆質問の具体例

技術面の質問は、エンジニアとして最も関心のある領域であり、同時に自分の技術力をアピールできる機会でもあります。単に使用している技術を確認するだけでなく、技術的な課題や解決方法について深く探ることで、入社後の具体的なイメージを持つことができます。

私が実際に使用して効果的だった技術面の質問例を、カテゴリー別に紹介します。

技術スタック・アーキテクチャに関する質問

「現在使用されている技術スタックについて教えていただけますか。また、それらを選定した背景や理由も伺えれば幸いです」

この質問は、単に技術スタックを確認するだけでなく、技術選定の思想や基準を理解することができます。企業が技術に対してどのようなアプローチを取っているか、新しい技術の導入に積極的かどうかを把握できます。

「システムアーキテクチャにおいて、特に重視されている点や、最近改善された部分があればお話しいただけますか」

アーキテクチャの質問を通じて、技術的な意思決定プロセスや、スケーラビリティ、セキュリティなどへの取り組み方を理解できます。

開発手法・プロセスに関する質問

「開発チームではどのような開発手法を採用されていますか。アジャイルやスクラムなど、具体的なプロセスについても教えてください」

開発手法はチームの働き方に大きく影響します。この質問を通じて、スプリントの期間、リリースサイクル、レビュープロセスなどの詳細を知ることができます。

「コードレビューのプロセスについてお聞きしたいのですが、どのような基準でレビューを行い、フィードバックはどのように活用されていますか」

コードレビューの文化は、チームの技術レベルや品質への意識を反映します。レビューの頻度や方法を知ることで、チームの成熟度を把握できます。

技術的な課題・改善点に関する質問

「現在チームが直面している技術的な課題があれば、差し支えない範囲で教えていただけますか。また、それに対するアプローチについても伺えれば幸いです」

この質問は、チームが現実に直面している問題を理解し、同時に自分がどのように貢献できるかを考える機会になります。回答に対して建設的な提案ができれば、問題解決能力をアピールできます。

「テストの自動化についてはどの程度進んでいますか。また、CI/CDパイプラインの構築状況についても教えてください」

テストの自動化やCI/CDの状況は、チームの開発効率や品質意識を示す重要な指標です。この質問を通じて、開発環境の整備度や、改善に対する姿勢を知ることができます。

技術的な成長機会に関する質問

「エンジニアの技術的な成長をサポートする取り組みがあれば教えてください。例えば、技術書の購入支援、勉強会の開催、カンファレンス参加支援などはありますか」

技術的な成長機会は、エンジニアにとって非常に重要な要素です。企業がエンジニアの成長をどの程度重視し、サポートしているかを知ることができます。

「新しい技術の導入についてはどのようなプロセスで決定されていますか。また、エンジニアからの提案はどの程度受け入れられますか」

技術の意思決定プロセスは、エンジニアの自由度や裁量権を示します。ボトムアップで技術提案ができる環境かどうかを確認することで、入社後の働き方をイメージできます。

組織・文化に関する逆質問の具体例

組織や文化に関する質問は、自分がその企業にフィットするかを判断する上で非常に重要です。技術力が高くても、組織文化が合わなければ長期的に働くことは難しいからです。

実際に私が使用して効果的だった組織・文化に関する質問例を紹介します。

チーム構成・働き方に関する質問

「開発チームの構成について教えてください。何名くらいのチームで、どのような役割分担をされていますか」

チームの規模や構成は、働き方に大きく影響します。小規模チームでは幅広い業務を担当できる一方、大規模チームでは専門性を深めることができます。自分のキャリアプランに合った環境かを判断する材料になります。

「リモートワークの制度はありますか。また、実際にどの程度のエンジニアが活用されていますか」

リモートワークの可否や活用状況は、ワークライフバランスを重視するエンジニアにとって重要なポイントです。制度の有無だけでなく、実際の活用状況を確認することで、実態を把握できます。

「エンジニア同士のコミュニケーションはどのように行われていますか。定期的なミーティングやナレッジシェアの機会はありますか」

コミュニケーションの方法や頻度は、チームの雰囲気や学習文化を反映します。活発な情報共有が行われているチームでは、技術的な成長も期待できます。

評価制度・キャリアパスに関する質問

「エンジニアの評価制度について教えてください。技術的なスキルや貢献はどのように評価されますか」

評価制度は、エンジニアが公正に評価され、成長できる環境かを判断する重要な要素です。技術的な貢献が適切に評価される仕組みがあるかを確認することで、長期的なキャリア形成を考えることができます。

「エンジニアのキャリアパスにはどのような選択肢がありますか。スペシャリストやマネジメントなど、具体的なキャリアパスの例を教えてください」

明確なキャリアパスがあるかどうかは、長期的なキャリアを考える上で重要です。実際の例を聞くことで、企業がエンジニアの成長をどのようにサポートしているかを具体的に理解できます。

組織文化・価値観に関する質問

「御社の企業文化を一言で表すとどのようなものでしょうか。また、それを体現する具体的なエピソードがあれば教えてください」

企業文化は抽象的になりがちですが、具体的なエピソードを通じて理解することで、実際の働き方をイメージできます。また、面接官がどのように企業文化を捉えているかも把握できます。

「エンジニアが会社で働く上で、最も大切にされていることは何でしょうか」

この質問は、企業がエンジニアに対して何を期待しているか、何を重視しているかを理解するための質問です。技術力、コミュニケーション、スピード、品質など、何が優先されるかを知ることで、自分がその環境に適応できるかを判断できます。

キャリア・成長に関する逆質問の具体例

キャリアや成長に関する質問は、長期的なキャリアを考える上で非常に重要です。企業がエンジニアの成長をどのようにサポートしているか、どのような成長機会があるかを確認することで、入社後のキャリアプランを具体的に描くことができます。

実際に私が使用して効果的だったキャリア・成長に関する質問例を紹介します。

スキルアップ・教育制度に関する質問

「入社後の教育制度について教えてください。オンボーディングや研修、メンター制度などはありますか」

教育制度の充実度は、企業がエンジニアの成長をどの程度重視しているかを示すバロメーターです。特に経験の浅いエンジニアにとっては、入社後のサポート体制が成長スピードに大きく影響します。

「社内勉強会や技術共有の機会はどの程度ありますか。また、参加率や活発度はどの程度でしょうか」

社内勉強会の活発度は、エンジニア同士の学習文化や情報共有の姿勢を反映します。参加率の高さは、チーム全体の成長意欲を示す指標とも言えます。

「外部の技術カンファレンスや研修に参加する機会はありますか。費用面でのサポートも含めて教えてください」

外部イベントへの参加支援は、企業がエンジニアの最新技術習得をどの程度後押ししているかを示します。費用面でのサポートがあるかどうかも、重要なポイントです。

組み込みシステムエンジニア

組み込みシステムエンジニアは、エアコン・炊飯器などの家電製品や工業機器が動作するためのシステムを開発する仕事です。コンピューターが内蔵されているほとんどの製品には、組み込みソフトウェアが搭載されています。スマート家電やIoT(モノのインターネット)の広がりに伴い、需要はますます高まっています。

IT業界の年収は職種によって大きく異なる

マイナビエージェントのデータによると、IT業界全体の平均年収は427万円です。ただし職種や経験によって、年収は大きく異なります。ここでは、IT業界の中で平均年収の高い業種をいくつか紹介します。

職種名 平均年収
プロジェクトマネージャー(オープン・WEB) 670万円
プリセールス 599万円
社内システム企画 512万円
サーバーエンジニア 462万円
システムエンジニア(制御・組み込み) 455万円

またマイナビエージェントのデータを基に、IT業界の年代別年収を紹介します。

年代 平均年収
20歳~24歳 307万円
25歳~29歳 373万円
30歳~34歳 449万円
35歳~39歳 528万円

IT業界は未経験から挑戦する場合でも、年収の高い職種や企業を選択してスキルや実績を着実に積み上げていけば、大幅な年収アップが実現可能です。

未経験から転職しやすいIT業界の職種4選

IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。

エンジニアやプログラマー

多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。

「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。

企業研究の成果を示す方法

逆質問で企業研究の深さを示すことは、志望度の高さをアピールする効果的な方法です。公開情報に基づいた具体的な質問をすることで、「しっかり調べてきた」という印象を与えることができます。

例えば、「御社の技術ブログで○○という技術について発信されていましたが、実際のプロジェクトではどのように活用されていますか」といった質問は、企業研究の深さを示す良い例です。

質問の際のマナーと注意点

逆質問をする際には、いくつかのマナーと注意点があります。これらを守ることで、より好印象を与えることができます。

まず、メモを取る姿勢を見せることが大切です。相手の回答を真剣に聞いているという姿勢を示すため、メモ帳とペンを用意し、重要なポイントを記録しましょう。

次に、質問は簡潔に、そして明確にすることを心がけましょう。長々と説明をしてから質問するのではなく、端的に質問の要点を伝えることが大切です。

避けるべき逆質問のNG例

逆質問は重要な機会ですが、不適切な質問をすると逆効果になる可能性があります。避けるべき質問の例とその理由を理解し、適切な質問を選ぶことが大切です。

まず避けるべきなのは、公開情報で簡単に分かる内容についての質問です。例えば、「御社の従業員数は何名ですか」「どのような事業を展開していますか」といった質問は、企業研究不足を露呈してしまいます。

給与・福利厚生に関する質問の注意点

給与や福利厚生は重要な要素ですが、逆質問で直接的に聞くのは避けた方が無難です。特に最初の面接では、お金にしか興味がないという印象を与える可能性があります。

代わりに、「評価制度について教えてください」「キャリアパスの事例を教えてください」といった質問から、間接的に年収レベルを推測するアプローチが効果的です。

ネガティブな印象を与える質問

ネガティブな内容に偏った質問も避けるべきです。例えば、「残業はどのくらいありますか」「休日出勤はありますか」といった質問ばかりでは、働きたくないという印象を与えてしまいます。

これらの情報を知りたい場合は、「ワークライフバランスを重視していますが、エンジニアの方々はどのようにメリハリをつけて働いていますか」といった、ポジティブな表現で聞くことが大切です。

逆質問を成功させるための最終チェックリスト

逆質問を成功させるために、面接前に以下のポイントを確認しましょう。

  1. 企業研究は十分か

    • 企業の公式サイト、技術ブログ、プレスリリースを確認
    • 使用技術や開発手法について把握
    • 競合他社との差別化ポイントを理解
  2. 質問リストの準備

    • 技術面、組織面、キャリア面から10個以上準備
    • 面接官の立場に応じた質問を用意
    • 優先順位をつけて整理
  3. 質問の仕方をシミュレーション

    • 簡潔で明確な質問を心がける
    • メモとペンを用意
    • 相手の回答に対するフォローアップを想定
  4. NG質問の確認

    • 公開情報で分かる内容は避ける
    • ネガティブな印象を与える質問は避ける
    • 給与・福利厚生は直接的に聞かない

まとめ

エンジニア転職の面接における逆質問は、単なる疑問解消の時間ではなく、企業の実態を見極め、自身の意欲や価値観をアピールする重要な機会です。

本記事で紹介した技術面、組織面、キャリア面の3つの観点から戦略的に質問を準備し、面接官の立場や面接段階に応じて調整することで、他の候補者と差別化を図ることができます。

逆質問の時間を最大限に活用し、理想の転職を実現しましょう。面接官を唄らせる質問で、あなたのエンジニアとしての価値を示し、同時に企業があなたにとって最適な環境かを見極めることが、成功への鍵となるのです。

文系でも転職可能|IT業界に活かせるスキルをアピールする

IT 未経験でIT業界への転職を考える際、強く意識したいのがスキルのアピールです。多くのIT企業では、技術的なバックグラウンドよりもビジネススキルやコミュニケーション能力を重視する傾向があります。

たとえば、パソコンスキルとしてMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordを使いこなせることはIT業界でも役立ちます。また、論理的に物事を考えるためのロジカルシンキングも重要です。プロジェクトの進行を支える役割を担うときには、複雑な問題を分解して解決策を考える力が問われるからです。

また、IT業界はチームでの協働やクライアントとの密接なコミュニケーションが多いため、スムーズな意思疎通を図るためのコミュニケーション能力も評価されます。このように、文系理系にかかわらず、既存のスキルと意欲をアピールすることで、IT業界での新しいキャリアを切り開くことが可能です。

【例文あり】志望動機を明確にしておく

未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。

  • 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
  • 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
  • 自分自身のエピソードを盛り込む

3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。

プログラマー

【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。

現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。

システムエンジニア

【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。

現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。

上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。

【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要

未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。

プログラマー

【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。

目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。

システムエンジニア

【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。

転職エージェントを活用した準備がおすすめ

未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。

また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。

未経験からIT業界へ転職するメリット

転職のメリット

まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。

在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も

IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。

また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。

キャリアプランを立てやすい

IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。

未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点

働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。

未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい

転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。

転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。

人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある

IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。

思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。

未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決

未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。

副業やアルバイトから始められる?

未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。

フリーランスとして活躍するには?

ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。

高卒でもIT業界を目指せる?

IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。

未経験でもインターンを受けることは可能?

IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。

まとめ

未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。

未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。

マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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