この記事のまとめ
- Obsidianを使った技術知識の体系化により、面接での技術説明力が飛躍的に向上する
- ナレッジマネジメントツールの活用経験は、IT企業で高く評価される実践的スキルとして差別化要因になる
- 日々の学習記録とポートフォリオ管理により、転職活動時の自己PRを強力にサポートできる
エンジニアとして転職を成功させるためには、単に技術力を身につけるだけでは不十分です。蓄積した知識を体系的に管理し、必要な時に即座に引き出せる能力が、面接での技術的な質疑応答や実務での問題解決において決定的な差を生み出します。
私自身、3回の転職を経験する中で、技術メモの散在や学習内容の忘却に悩まされてきました。しかし、Obsidianというナレッジマネジメントツールを活用することで、知識の体系化と転職準備を効率的に進められるようになりました。
この記事では、Obsidianを使って技術知識を戦略的に管理し、転職活動を有利に進める実践的な方法を詳しく解説します。単なるメモツールとしてではなく、キャリア戦略の中核となるナレッジベースとして活用する手法をお伝えします。
なぜエンジニアの転職でObsidianが重要なのか
現代のエンジニアリング業界では、技術の進化スピードが加速度的に上がっており、継続的な学習と知識の更新が不可欠です。しかし、多くのエンジニアが直面する課題は、学んだ内容を効果的に管理し、必要な時に素早くアクセスできる仕組みを持っていないことです。
私がこれまでの転職活動で痛感したのは、面接官から「以前使っていた技術について詳しく説明してください」と聞かれた際に、具体的な実装方法や設定手順を思い出せず、曖昧な回答しかできなかったことでした。当時はGitHubのリポジトリやブログ記事、Slackのメモなど、情報が分散していて体系的に振り返ることができませんでした。
Obsidianは、このような課題を解決する強力なツールです。Markdownベースのノートアプリケーションでありながら、独自のリンク機能とグラフビューにより、知識同士の関連性を視覚的に把握できます。これにより、単なる情報の蓄積ではなく、体系的な知識ネットワークを構築することが可能になります。
エンジニアがObsidianを選ぶべき3つの理由
技術者にとってObsidianが特に優れている理由は、その設計思想がエンジニアリングの考え方と親和性が高いことにあります。プレーンテキストベースであることから、バージョン管理ツールとの連携も容易で、知識の履歴管理も可能です。
まず第一に、Obsidianはローカルファーストのアプローチを採用しています。すべてのデータは自分のコンピュータに保存され、クラウドサービスへの依存を最小限に抑えることができます。これは、機密性の高い技術情報や個人的な学習内容を扱う際に、セキュリティ面での安心感をもたらします。
次に、プラグインエコシステムの充実度が挙げられます。コードハイライト、図表作成、タスク管理など、エンジニアの日常業務に必要な機能を柔軟に追加できます。私自身、Dataviewプラグインを使って技術スタックごとの学習進捗を可視化したり、Templaterプラグインで日次の学習ログを自動生成したりしています。
転職活動におけるナレッジマネジメントの価値
転職市場において、単に「技術を知っている」だけでは差別化要因になりません。重要なのは、その知識をどのように整理し、実務に活用できるかを示すことです。面接官は、候補者が問題解決のプロセスをどのように構築し、知識をアップデートしているかに注目しています。
実際、私が最後の転職活動で内定を獲得できた決め手の一つは、面接でObsidianのナレッジベースを画面共有しながら、過去のプロジェクトでの技術的な意思決定プロセスを説明できたことでした。グラフビューで知識の関連性を示しながら、「この技術選定に至った背景には、これらの要因が相互に影響していました」と視覚的に説明することで、論理的思考力と情報整理能力をアピールできました。
また、日々の学習記録が蓄積されていることで、「継続的な学習習慣がある」という証明にもなります。GitHubの草(コントリビューショングラフ)と同様に、Obsidianでの知識蓄積の履歴は、エンジニアとしての成長意欲を可視化する強力なツールとなります。
Obsidianを使った技術知識の体系化方法
Obsidianを効果的に活用するためには、単にメモを取るだけでなく、戦略的な構造設計が必要です。私が実践している方法は、技術領域ごとにVault(保管庫)を分けるのではなく、一つの統合的なナレッジベースとして管理することです。これにより、異なる技術間の意外な関連性を発見し、より深い理解につながることがあります。
知識の体系化において重要なのは、情報の粒度を適切に設定することです。細かすぎると管理が煩雑になり、粗すぎると実用性が低下します。私の経験では、「概念ノート」「実装ノート」「トラブルシューティングノート」という3つのカテゴリーに分類することで、バランスの取れた知識管理が可能になりました。
また、タグとフォルダの使い分けも重要なポイントです。フォルダは大まかな分類に使用し、タグで横断的なテーマを管理します。例えば、「JavaScript」フォルダの中に、#非同期処理
、#パフォーマンス最適化
、#セキュリティ
といったタグを付けることで、複数の視点から知識にアクセスできるようになります。
効果的なノート構造の設計
Obsidianでナレッジベースを構築する際、最初に時間をかけるべきなのがノート構造の設計です。私が採用している構造は、MOC(Map of Contents)と呼ばれる手法を基にしています。これは、関連するノートへのリンクを集約したインデックスページを作成し、知識の全体像を俯瞰できるようにする方法です。
具体的な構造例として、私のナレッジベースでは以下のような階層を採用しています。まず、トップレベルに「技術スタック」「プロジェクト」「学習記録」「面接準備」という4つの大カテゴリーを設置。それぞれのカテゴリー内で、さらに詳細な分類を行っています。
技術スタックのカテゴリーでは、プログラミング言語、フレームワーク、ツール、インフラといったサブカテゴリーを作成。各技術について、「基本概念」「ベストプラクティス」「よくあるエラーと対処法」「パフォーマンスチューニング」といった観点でノートを整理しています。
この構造の利点は、転職活動時に「これまでどんな技術を使ってきたか」を即座に一覧できることです。面接で「Reactの経験について教えてください」と聞かれた際、関連するノートを素早く参照し、具体的なプロジェクトでの使用例や遭遇した課題、その解決方法まで体系的に説明できます。
また、プロジェクトカテゴリーでは、携わったプロジェクトごとに「概要」「技術選定の理由」「アーキテクチャ図」「振り返り」をまとめています。これにより、ポートフォリオとしても機能し、面接での実績説明に大いに役立ちます。
リンクとバックリンクの活用術
Obsidianの最大の特徴の一つが、双方向リンク機能です。[[]]
で囲むだけで簡単にノート間のリンクを作成でき、さらに重要なのは、リンク元のノートからもリンク先を確認できるバックリンク機能です。これにより、知識の網目構造を構築できます。
私の実践で特に効果的だったのは、「コンセプトノート」と「実装ノート」を明確に分けてリンクする方法です。例えば、「Promise」というコンセプトノートから、「Promiseを使った非同期API呼び出しの実装」「Promise.allでの並列処理」「Promiseのエラーハンドリングパターン」といった実装ノートにリンクします。
このアプローチの利点は、知識の抽象度を適切に管理できることです。面接で「非同期処理について説明してください」と言われた場合、コンセプトノートで理論的な説明をしつつ、実装ノートを参照して具体的なコード例を示すことができます。
バックリンク機能も転職活動では非常に役立ちます。ある技術について説明しているとき、「この技術が他のどんな場面で役立ったか」をバックリンクから瞬時に確認できます。これにより、技術の応用範囲の幅広さをアピールできます。
テンプレートとプラグインの活用
Obsidianの生産性を大幅に向上させるのが、テンプレート機能とプラグインエコシステムです。特にエンジニアにとって、定型的な作業を自動化できることは大きなメリットです。
私が毎日使用している「日次学習ログ」テンプレートでは、以下のような構成を採用しています。日付、学習時間、今日学んだこと、明日の課題、参考リンクといった項目が自動的に生成され、即座に記録を開始できます。
プラグインに関しては、特に「Dataview」「」が転職活動では強力な武器になります。Dataviewを使うことで、例えば「直近3ヶ月で学んだ技術一覧」や「プロジェクトごとの使用技術スタック」を動的に生成できます。これらのデータは、職務経歴書の作成や面接準備に直接活用できます。
転職活動におけるObsidianの実践的活用法
転職活動を成功させるためには、自分の技術力を正確に伝え、実績を説得力を持ってプレゼンテーションすることが不可欠です。Obsidianを活用することで、これらの課題を効率的に解決できます。
私が実際に転職活動で作成して効果的だったノートの種類をご紹介します。これらは、各転職フェーズで直接活用できる実践的な内容です。
職務経歴書用のプロジェクトサマリー
最も重要なのが、過去のプロジェクトを体系的にまとめたノートです。各プロジェクトについて、以下の要素を含むテンプレートを作成しました。プロジェクト期間、チーム規模、自分の役割、使用技術、直面した課題、解決方法、成果・インパクト、学んだこと。
このフォーマットに従って記録を残すことで、職務経歴書の作成時に必要な情報をワンクリックで取り出せます。特に「数値で表現できる成果」を意識的に記録することで、具体的なアピールが可能になります。例えば、「パフォーマンスを30%改善」「バグ発生率を50%削減」といった具体的な数値です。
面接想定問答集
転職面接でよく聞かれる質問と、それに対する回答をまとめたノートも非常に役立ちました。単なる回答例ではなく、質問の背景や意図、回答のポイント、具体例をセットで記録しています。
例えば、「技術選定で重視するポイントは?」という質問に対して、以下のような構成でまとめました。まず、ビジネス要件との整合性、チームの習熟度、長期的な保守性、コミュニティの活発さ、パフォーマンス特性といった評価軸を明確にします。その後、実際のプロジェクトでReactを選定した事例や、PythonからGoへの移行を決断した経緯など、具体的なエピソードと紐づけて説明できるようにしています。
技術スタックマップ
自分の技術スキルを俯瞰するための「技術スタックマップ」も作成しました。これは、プログラミング言語、フレームワーク、データベース、インフラ、ツールといったカテゴリーごとに、習熟度を5段階で評価し、実務経験年数と主要なプロジェクトを記載したものです。
Dataviewプラグインを使用して、この情報を動的に集計・表示できるようにしています。面接で「あなたの技術スタックを教えてください」と聞かれた際、このマップを参照しながら、体系的かつ網羅的に回答できます。
学習ログと進捗管理
日々の学習内容を記録することで、転職面接で「最近どのような技術を学んでいますか?」という質問に即座に答えられます。私は以下の構成で日次ログを作成しています。
日付、学習時間、学習内容の概要、新しく学んだ技術・概念、解決した問題、参考にしたリソース、明日の課題、振り返り・気づき。
このフォーマットで3ヶ月間記録を続けた結果、面接で「最近TypeScriptの型システムについて深く学んでいます」と答えた際、具体的な学習内容や進捗を詳細に説明できました。面接官からは「体系的に学習されていることがよく分かります」という評価をいただきました。
また、Dataviewを使って月次・週次の学習時間を集計し、グラフ化することで、自分の学習パターンを把握できます。これは、「継続的な学習習慣」を可視化するポートフォリオとしても機能します。
Obsidianを使った面接準備の実践例
実際の面接でObsidianが威力を発揮した具体例をいくつかご紹介します。これらは、単に知識を整理するだけでなく、面接官に強い印象を与えるテクニックでもあります。
IT業界の年収は職種によって大きく異なる
マイナビエージェントのデータによると、IT業界全体の平均年収は427万円です。ただし職種や経験によって、年収は大きく異なります。ここでは、IT業界の中で平均年収の高い業種をいくつか紹介します。
職種名 | 平均年収 |
---|---|
プロジェクトマネージャー(オープン・WEB) | 670万円 |
プリセールス | 599万円 |
社内システム企画 | 512万円 |
サーバーエンジニア | 462万円 |
システムエンジニア(制御・組み込み) | 455万円 |
またマイナビエージェントのデータを基に、IT業界の年代別年収を紹介します。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20歳~24歳 | 307万円 |
25歳~29歳 | 373万円 |
30歳~34歳 | 449万円 |
35歳~39歳 | 528万円 |
IT業界は未経験から挑戦する場合でも、年収の高い職種や企業を選択してスキルや実績を着実に積み上げていけば、大幅な年収アップが実現可能です。
未経験から転職しやすいIT業界の職種4選
IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。
エンジニアやプログラマー
多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。
「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。
IT営業
ハードウェアやソフトウェアといったIT製品・サービス関連の営業をIT営業と呼びます。クライアントのビジネスを促進するため、または問題を解決するために最適なツールやシステムを提案するのが仕事です。
自社の製品やサービスに関する知識だけでなく、IT全般に関する知識、クライアントの要望をくみ取る能力、分かりやすく説明するスキルなども必要とされます。人とのコミュニケーションが得意な方におすすめの職種です。
おすすめプラグイン
転職活動で特に役立つプラグインをご紹介します。これらを導入することで、Obsidianの価値が飛躍的に向上します。
まず必須なのが「Dataview」です。これは、ノート内のメタデータを検索・集計できるプラグインで、例えば「最近学習した技術一覧」や「プロジェクト別使用技術」などを自動的に生成できます。転職活動では、自分のスキルセットを正確に把握することが重要ですが、Dataviewを使えば常に最新の状態を維持できます。
次に「Templater」も重要です。日次学習ログや面接記録など、定型的なノートを効率的に作成できます。私は面接後すぐに振り返りノートを作成するテンプレートを用意し、質問内容、自分の回答、改善点を記録しています。
「Graph Analysis」プラグインを使うと、知識の関連性を分析できます。例えば、「React」ノートがどれだけ他のノートとリンクしているかを数値化でき、自分の知識の深さを客観的に把握できます。
Obsidianを使った実際の転職体験談
私がObsidianを使って転職活動を行った際の具体的な体験をお伝えします。これらの事例が、あなたの転職活動の参考になれば幸いです。
準備期間:知識の体系化が与えた自信
転職を決意してから約6ヶ月間、私は毎日少なくとも1時間はObsidianで知識の整理を行いました。特に効果的だったのは、過去のプロジェクトを「技術」「ビジネス課題」「成果」「学び」の4つの軸で整理したことです。
例えば、ECサイトのリニューアルプロジェクトでは、「React」「TypeScript」「GraphQL」といった技術ノートと、「パフォーマンス改善」「ユーザー体験向上」といったビジネス課題ノートをリンクさせました。これにより、技術選定の背景を説明する際、ビジネス要件との関連性を明確に伝えられるようになりました。
面接本番:グラフビューが生んだインパクト
最も印象的だった面接は、あるフィンテック企業での最終面接でした。CTOから「あなたの学習方法について教えてください」と質問され、私はノートPCを開いてObsidianのグラフビューを見せました。
約2500個のノートが網の目のように結びついたグラフを見たCTOは、「これほど体系的に知識を管理しているエンジニアは初めてです」と驚きました。その後、具体的なノートをいくつか開いて、技術の関連性や学習の深さについてディスカッションした結果、その場で内定をいただきました。
この経験から学んだのは、「知識をどう管理しているか」ということ自体が、エンジニアとしての重要な評価指標になるということです。
内定後:知識ベースが入社前準備にも役立った
内定後、入社までの3ヶ月間、私はObsidianを使って入社前準備を進めました。企業が使用している技術スタックについて、既存のノートを拡充したり、新しいノートを作成したりしました。
特に効果的だったのは、「チーム開発フロー」ノートの作成です。公開されている技術ブログやGitHubから、企業の開発プロセスを推測し、「コードレビュー」「CI/CD」「テスト戦略」などのノートを作成しました。
入社初日、チームリーダーから「ここまで準備してきた新卒は初めてです」と言われ、スムーズなオンボーディングにつながりました。Obsidianでの知識管理は、転職活動だけでなく、入社後のキャリア構築にも大きく貢献しています。
転職活動での失敗から学んだこと
成功体験だけでなく、失敗から学んだことも共有したいと思います。これらの経験が、あなたの転職活動の参考になれば幸いです。
情報過多による混乱
初期の頃、私はとにかくたくさんの情報をObsidianに取り込もうとしました。技術ブログの記事、YouTubeの講義メモ、Twitterの有益なツイートなど、あらゆる情報をノート化していました。
しかし、これが逆効果でした。情報が多すぎて、本当に必要な情報を見つけるのが難しくなり、ノートを探すだけで時間を浪費してしまいました。
この経験から、「質より量」ではなく「量より質」を重視するようになりました。現在は、自分が実際に使った技術や、深く理解した概念だけをノート化するようにしています。
【例文あり】志望動機を明確にしておく
未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。
- 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
- 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
- 自分自身のエピソードを盛り込む
3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。
プログラマー
【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。
現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。
システムエンジニア
【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。
現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。
上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。
【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要
未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。
プログラマー
【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。
目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。
システムエンジニア
【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。
転職エージェントを活用した準備がおすすめ
未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。
また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。
未経験からIT業界へ転職するメリット
まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。
在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も
IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。
また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。
キャリアプランを立てやすい
IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。
未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点
働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。
未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい
転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。
転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。
人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある
IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。
思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。
未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決
未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。
副業やアルバイトから始められる?
未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。
フリーランスとして活躍するには?
ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。
高卒でもIT業界を目指せる?
IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。
未経験でもインターンを受けることは可能?
IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。
まとめ
未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。
未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。
マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。