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HackerRank vs LeetCode - エンジニアの学習に最適なのはどちら

この記事のまとめ

  • LeetCodeはコーディング面接対策に特化し、HackerRankはプログラミング学習全般をカバーするプラットフォーム
  • 面接対策が目的ならLeetCode、基礎固めや幅広いスキル習得ならHackerRankがおすすめ
  • 両方のプラットフォームを目的に応じて使い分けるのが最も効率的なアプローチ

2つのプラットフォームの基本的な違い

HackerRankとLeetCodeは、どちらもプログラミングの問題をオンラインで解けるプラットフォームだが、その設計思想とターゲットユーザーはかなり異なる。LeetCodeはコーディング面接対策に重点を置いており、GAFAMをはじめとするテック企業の面接で出題されるタイプの問題を数多く収録している。一方、HackerRankはプログラミングスキル全般の向上を目的としたプラットフォームで、アルゴリズムだけでなくSQLやLinuxコマンド、正規表現といった幅広いカテゴリの問題が用意されている。

そういえば、この2つのプラットフォームを「競合」として捉えている人が多いが、実際には役割が異なると考えたほうが正確だ。LeetCodeが「面接の模擬試験」だとすれば、HackerRankは「総合的なスキル訓練所」に近い。野球に例えると、LeetCodeはバッティングセンターで集中的に打撃練習をするイメージで、HackerRankはキャッチボールや走塁も含めた総合練習をするイメージだ。

利用者数で見ると、LeetCodeは世界中で数百万人のアクティブユーザーがいるとされ、特にアジアと北米のエンジニアに人気がある。HackerRankも同規模のユーザー基盤を持っているが、こちらは企業の採用テストプラットフォームとしての利用も多い。つまり、求職活動をしている人は「LeetCodeで練習し、HackerRankで企業のコーディングテストを受ける」というパターンが少なくない。

問題の質と難易度 - 何を鍛えたいかで選ぶ

LeetCodeの問題は、コーディング面接で出題されるタイプに特化している。配列操作、文字列処理、木の走査、グラフ探索、動的計画法といったアルゴリズムの核心をつく問題が中心だ。問題数は3000を超え、Easy、Medium、Hardの3段階に分かれている。各問題には「Acceptance Rate(正答率)」が表示されているので、難易度の目安として参考にできる。

HackerRankの問題は、LeetCodeと比較するとカテゴリの幅が広い。アルゴリズム問題はもちろんあるが、それに加えてデータベース(SQL)、関数型プログラミング、数学、人工知能といったカテゴリが用意されている。各カテゴリの中でもEasy、Medium、Hardに分かれており、段階的に難度を上げていける構成だ。問題文の書き方もLeetCodeより丁寧で、初心者にもわかりやすい傾向がある。

ところで、アルゴリズム問題に限って比較すると、LeetCodeのほうが問題のバリエーションが豊富で、面接で出題されるパターンの網羅率が高い。HackerRankのアルゴリズム問題は良質だが、面接対策という観点ではLeetCodeに一日の長がある。ただし、プログラミング自体にまだ慣れていない段階では、HackerRankの段階的なチュートリアルのほうが取り組みやすいかもしれない。

UIと使いやすさ - 日常的に使うならストレスの少なさが重要

プラットフォームを毎日使うなら、UIの使いやすさは無視できない要素だ。LeetCodeのエディタ画面は左側に問題文、右側にコードエディタという2カラムレイアウトになっている。コードの実行、提出、テストケースの追加がワンクリックでできるし、デバッグ用のコンソール出力も確認しやすい。最近ではAI機能も統合されつつあり、ヒント機能で行き詰まったときに手がかりをもらえる。

HackerRankのエディタ画面はLeetCodeと似たレイアウトだが、いくつかの点で使い勝手が異なる。HackerRankでは入力データをカスタムテストケースとして自分で指定できる仕組みが整っていて、デバッグがしやすい。一方で、問題文の表示エリアがやや狭く感じることがあり、長い問題文を読む際にスクロールが多くなりがちだ。

実は、両プラットフォームの大きな違いのひとつに「コミュニティ機能」がある。LeetCodeにはDiscussionタブがあり、各問題に対して数十から数百の解法が投稿されている。Python、Java、C++など言語別にフィルタリングもできるので、自分が使う言語での最適な書き方を参考にできる。HackerRankにもEditorialとDiscussionはあるが、投稿数や活発さではLeetCodeのほうが圧倒的だ。「問題を解いた後に他の人の解法を読んで学ぶ」という学習スタイルを重視するなら、LeetCodeに軍配が上がる。

面接対策への適性 - メインの目的で選ぶならここが決め手

コーディング面接対策を主目的にプラットフォームを選ぶなら、LeetCodeが圧倒的に有利だ。その理由は明確で、LeetCodeの問題はテック企業のコーディング面接から直接インスパイアされたものが多く、問題に「この問題はGoogle、Amazon、Metaの面接で出題された」というタグが付いていることもある。Premiumプランでは企業別の頻出問題リストにアクセスでき、志望企業に特化した準備ができる。

LeetCodeにはさらに「Mock Interview(模擬面接)」機能がある。制限時間内にランダムに選ばれた問題を解くことで、実際の面接に近い緊張感を体験できる。また「Weekly Contest」や「Biweekly Contest」に参加することで、時間プレッシャーの中で問題を解く練習もできる。これらの機能は、面接本番での実力発揮に直結する。

HackerRankも面接に無縁ではない。むしろ、多くの企業がHackerRankを使ってオンラインコーディングテストを実施している。AmazonやGoldman Sachsなど、採用プロセスの初期スクリーニングにHackerRankのテストを課す企業は数多い。そのため、「HackerRankのテスト形式に慣れておく」こと自体に意味がある。ただし、HackerRank上で面接のための練習をするというよりは、LeetCodeで練習した力をHackerRankのテストで発揮する、という流れのほうが自然だろう。

企業での採用実績 - エンジニア評価の現場で何が使われているか

企業側からの視点で見ると、HackerRankは採用テストプラットフォームとしての実績が豊富だ。HackerRankは「HackerRank for Work」という企業向けサービスを展開しており、求職者に対するコーディングテストの作成、管理、評価を一元的に行える。Fortune 500企業の多くがこのサービスを利用しているとされ、エンジニア採用の現場ではHackerRankの名前を見かけることが非常に多い。

LeetCodeも企業向けの採用プラットフォームを提供している。ただし、LeetCodeがエンジニアの間で広く知られているのは、あくまで個人の学習・面接対策ツールとしてだ。企業がLeetCodeの問題をそのまま採用テストに使うことは少ないが、「LeetCodeでよく練習した」ことが面接での実力として表れるため、間接的に採用に影響している。

ところで、日本国内ではAtCoderが企業の採用テストに使われるケースが増えている一方で、外資系企業の選考ではHackerRankやCoderPadといったプラットフォームが主流だ。国内のスタートアップや中堅企業では独自のコーディングテストを実施するところもあるが、その問題形式はLeetCodeやHackerRankに近いものが多い。つまり、どちらかのプラットフォームで練習しておけば、形式への慣れという点では大きなアドバンテージになる。

コスト比較 - 無料でどこまでできるか

コストの面で比較すると、両プラットフォームとも基本的な機能は無料で利用できる。ただし、有料プランの価格と提供される機能には差がある。

LeetCodeの無料プランでは2000問以上の問題にアクセスでき、コードの実行や提出、Discussionの閲覧も制限なくできる。Premiumプラン(月額約35ドル、年間プランだと月額約13ドル)では、企業別頻出問題リスト、全問題の公式Solution、追加の模擬面接機能、動画解説などが利用できる。年間プランで約159ドルと考えると、面接対策への投資としては妥当な金額だろう。

HackerRankの個人向けプランは基本的に無料だ。すべての問題にアクセスでき、認定テスト(Skills Certification)も無料で受けられる。HackerRankの課金モデルは主に企業向けサービス(HackerRank for Work)で成り立っているため、個人ユーザーは費用をほとんど気にせずに利用できる。この点はHackerRankの大きなメリットだ。

実は、コストパフォーマンスの観点で最も賢いアプローチは「HackerRankで基礎を無料で固めた後、面接が近づいたらLeetCode Premiumに課金する」という方法だ。普段の学習はHackerRankの無料機能で十分にカバーでき、面接対策が本格化した段階でLeetCodeの企業別リストを活用する。年間を通じてPremiumに課金し続けるよりも、必要な期間だけ月額プランを利用するほうが出費を抑えられる。

学習の段階に応じたおすすめ - 初心者から上級者まで

プログラミング初心者の段階では、HackerRankから始めるのがおすすめだ。HackerRankにはプログラミング言語ごとのチュートリアルが用意されていて、Pythonの基本文法からデータ構造の使い方まで順を追って学べる。問題文も丁寧に書かれていて、入出力の形式やサンプルケースの説明が親切だ。「30 Days of Code」というチャレンジは、30日間で基本的なプログラミングスキルを身につけるカリキュラムで、完全な初心者がスタートラインに立つのに最適な教材だ。

中級者、つまりプログラミングの基本文法は理解していて、アルゴリズムの学習を本格化したい段階では、LeetCodeに移行するのがよい。LeetCodeのEasy問題から始めて、カテゴリ別に体系的に問題を解いていく。この段階では「Blind 75」や「NeetCode 150」といったキュレーションリストを活用すると、効率よく面接で頻出するパターンを網羅できる。

上級者、つまり面接準備に本腰を入れる段階では、LeetCode一択になる。Premiumプランの企業別リストで志望企業の傾向を分析し、Mock Interview機能で本番に近い練習をする。同時に、HackerRankの認定テスト(Skills Certification)を取得しておくと、LinkedInのプロフィールに表示でき、リクルーターの目に留まりやすくなる。両プラットフォームを使い分けることで、学習効果と就職活動の両方を最大化できるのだ。

両方を効果的に併用する方法 - 使い分けの具体例

HackerRankとLeetCodeを排他的に捉えるのではなく、目的に応じて使い分けるのが最も効率的だ。以下に、具体的な併用シナリオを紹介する。

平日の学習にはHackerRankのドメイン別問題を活用するとよい。たとえば月曜日はSQL、火曜日はアルゴリズム、水曜日は正規表現といった具合に、日替わりで異なるスキルを鍛える。これにより、エンジニアとしての総合力が底上げされる。HackerRankの問題は1問あたりの所要時間が短めのものも多いので、仕事の前後に30分ほど時間を取って解くスタイルに向いている。

週末はLeetCodeのコンテスト参加とMedium問題の集中練習に充てよう。Weekly Contestに参加することで、時間制限のあるなかで問題を解く練習ができる。コンテスト後は、解けなかった問題の解説を読み込んで復習する時間も確保したい。この「平日はHackerRank、週末はLeetCode」というリズムを作ると、学習の幅と深さの両方を確保できる。

そういえば、面接が1〜2か月後に迫っている場合は、LeetCodeに集中したほうがよい。面接対策は短期集中型のほうが効果的で、HackerRankの幅広い学習は面接が終わった後に再開すればよい。面接前の1か月間は、LeetCodeの志望企業リストから50〜75問をピックアップし、1日2〜3問のペースで解いていく。この集中期間でカバーした問題パターンが、本番で的中する確率は意外と高い。

まとめ

HackerRankとLeetCodeは、どちらもエンジニアの成長を支える優れたプラットフォームだ。ただし、その得意分野は異なる。面接対策に特化した深い学習をするならLeetCode、プログラミングスキル全般を幅広く高めたいならHackerRankが適している。

理想的なアプローチは、学習の段階と目的に応じて両方を使い分けることだ。初心者はHackerRankで基礎を固め、中級者以降はLeetCodeで面接対策に移行する。上級者は両方のプラットフォームの長所を活かして、総合的なスキルアップと面接準備を並行して進める。どちらを選んでも、継続的に問題を解き続けることが成長への最短経路であることに変わりはない。

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