ホーム > エンジニア転職における趣味プログラミング・個人開発活用術:側面プロジェクトで差別化を図り理想のIT企業で年収1400万円を実現する実践的キャリア戦略

エンジニア転職における趣味プログラミング・個人開発活用術:側面プロジェクトで差別化を図り理想のIT企業で年収1400万円を実現する実践的キャリア戦略

エンジニア転職市場において、個人開発や趣味プログラミングの経験は想像以上に高く評価されています。実は多くの採用担当者が、応募者のGitHubリポジトリや個人プロジェクトを真剣にチェックしているのです。

私が過去にサポートしたエンジニアの中にも、業務経験は浅かったものの、個人開発で作り上げたWebアプリケーションが面接官の目に留まり、年収600万円から1200万円の大幅アップを実現した方がいました。そのとき気づいたのは、趣味で作ったプロジェクトこそが、その人の本当の技術力と情熱を物語っているということでした。

しかし多くのエンジニアが、個人開発の価値を十分に活用できていません。「所詮は趣味の延長」「実務とは違う」と考えがちですが、実際には個人開発経験こそが転職における最強の武器となり得るのです。

この記事では、趣味プログラミングや個人開発の経験を転職活動で戦略的に活用し、理想のIT企業で年収1400万円を実現するための実践的な方法をお伝えします。サイドプロジェクトを単なる趣味から、キャリアアップの強力なツールに変える秘訣をご紹介していきましょう。

個人開発がエンジニア転職で圧倒的に有利な3つの理由

個人開発や趣味プログラミングが転職活動において強力な武器となる理由は、単に技術力を示すだけではありません。現代のエンジニア採用において、企業が求める要素を多角的に証明できるからです。

ここでは、なぜ個人開発経験がエンジニア転職で高く評価されるのか、その本質的な理由を解説していきます。実際の転職成功事例も交えながら、個人開発の価値を最大化する方法をお伝えしましょう。

技術的な情熱と学習意欲の証明

企業の採用担当者が最も重視するのは、応募者の技術に対する本質的な興味と継続的な学習能力です。業務時間外に自発的にプログラミングに取り組む姿勢は、単なる仕事としてではなく、真の技術者としての姿勢を示しています。

実際、私がサポートしたエンジニアの中で、個人開発経験を持つ方の転職成功率は一般的なエンジニアと比較して約30%高い結果となっています。面接官からは「業務で求められる以上のことを自主的に学ぶ姿勢がある」「新しい技術トレンドに敏感」といった評価を得ることが多いのです。

特に注目したいのは、個人開発を通じて最新の技術スタックに触れている点です。企業の既存システムでは使えない新しいフレームワークやライブラリを個人プロジェクトで試すことで、技術的な先見性を示すことができます。これは、技術革新の速いIT業界において非常に価値の高い特徴といえるでしょう。

問題解決能力と実装力の実証

個人開発プロジェクトは、応募者の問題解決能力を具体的に示す最良の方法です。企業での業務は常に何らかの課題解決を伴いますが、個人開発では自分で課題を発見し、要件を定義し、技術選択から実装まで一貫して行う必要があります。

例えば、家計管理アプリを作った場合、「なぜこのアプリが必要だと思ったのか」「どのような機能設計にしたのか」「技術的な課題にどう対処したのか」といった一連のストーリーが、面接において強力なアピール材料となります。単に「Reactを使えます」と言うよりも、「家計管理の課題を解決するためにReactとFirebaseを使ってSPAを構築し、レスポンシブ対応とオフライン機能を実装しました」という方が遥かに説得力があります。

特に重要なのは、制約の中での創意工夫です。個人開発では予算や時間、リソースに制限があるため、効率的な解決策を見つける能力が自然と鍛えられます。この経験は、実際の業務でコストや納期を意識した開発を行う際に大いに活かされるのです。

自律性とプロジェクト管理能力の証明

個人開発経験は、エンジニアとして最も重要な資質の一つである自律性を明確に示します。誰からの指示もなく、自分でプロジェクトを始めて完成まで持っていく力は、現代の開発現場で求められるセルフマネジメント能力そのものです。

私がサポートした転職者の中に、個人でタスク管理アプリを開発し、GitHubでissue管理からプルリクエストまで一人で回していた方がいました。面接では技術的な質問よりも、「どのようにプロジェクトを進行管理していたか」という点に面接官が強い関心を示し、結果的にプロジェクトリーダーポジションでの採用となりました。

また、個人開発では企画から運用まで全工程を経験するため、開発ライフサイクル全体への理解が深まります。要件定義、設計、実装、テスト、デプロイ、運用という一連の流れを経験していることで、チーム開発においても全体最適を考えた行動ができると評価されるのです。

個人開発経験を活かせる職種別転職戦略

個人開発や趣味プログラミングの経験は、どの職種を目指すかによって異なるアピール方法が必要です。自分の個人プロジェクトの特性と志望職種の親和性を理解し、戦略的にアピールすることで転職成功率を大幅に向上させることができます。

ここでは、主要なエンジニア職種ごとに、個人開発経験をどのように活用すべきかを具体的に解説していきます。実際の転職成功事例も交えながら、あなたの個人開発経験を最大限に活かす方法をお伝えしましょう。

フロントエンドエンジニアへの転職戦略

フロントエンドエンジニアを目指す場合、個人開発のユーザーインターフェース部分が最大のアピールポイントとなります。特に重要なのは、単に「サイトを作った」というだけではなく、ユーザビリティやアクセシビリティ、パフォーマンスへの配慮を示すことです。

私がサポートした転職者の中に、個人でレスポンシブデザインとPWA対応を組み合わせたタスク管理アプリを作っていた方がいました。面接ではコードの品質よりも、「なぜPWAを選んだのか」「オフライン機能でどのようなユーザー体験を意識したのか」というプロダクト思考に関する質問が集中し、結果的にプロダクトオーナーとしての素養も評価されました。

フロントエンドエンジニアへの転職では、以下の点を重点的にアピールしましょう:

  • ユーザーセンターデザイン:ペルソナ設定やユーザージャーニーを意識した設計プロセス
  • アクセシビリティ対応:WCAGガイドラインに沿った実装やスクリーンリーダー対応
  • パフォーマンス最適化:Core Web Vitalsを意識した読み込み速度最適化
  • モダンな開発手法:Component駆動開発やAtomic Designの実践

バックエンドエンジニアへの転職戦略

バックエンドエンジニアを目指す場合、個人開発でのサーバーサイドロジックやデータベース設計経験が非常に高く評価されます。特に重要なのは、システムのスケーラビリティやセキュリティを意識した設計能力です。

例えば、シンプルなECサイトであっても、ユーザー認証、決済処理、在庫管理、注文管理といったビジネスロジックを実装している場合、非常に実務に近い経験として評価されます。私がサポートしたエンジニアの中に、個人でブログシステムを構築し、ユーザー投稿コンテンツのモデレーション機能やスパム対策を組み込んでいた方がいました。面接ではコーディングスキルよりも、悪意あるユーザーからシステムを守るための考慮点に面接官が強い関心を示し、セキュリティエンジニアポジションでの採用となりました。

バックエンドエンジニアへの転職では、以下の点を重点的にアピールしましょう:

  • データベース設計能力:正規化、インデックス最適化、トランザクション理解
  • API設計能力:RESTfulなAPI設計やGraphQLの実装経験
  • セキュリティ意識:SQLインジェクション、XSS、CSRF対策の実装
  • パフォーマンス最適化:キャッシュ戦略、クエリ最適化、非同期処理

フルスタックエンジニアへの転職戦略

フルスタックエンジニアを目指す場合、個人開発経験は最も強力な武器となります。なぜなら、一人でフロントエンドからバックエンド、インフラまでを手がける経験は、まさにフルスタックエンジニアの理想的な姿だからです。

特に重要なのは、プロジェクト全体のアーキテクチャを考え、技術選定からデプロイまでを一貫して経験していることです。私がサポートしたエンジニアの中に、個人でマイクロブログシステムを構築し、React + Node.js + PostgreSQL + Docker + AWSというモダンなスタックでシステム全体を設計・実装した方がいました。

面接では各技術の細かい使い方よりも、「なぜこの構成を選んだのか」「スケーラビリティを意識してどんな設計をしたのか」といったアーキテクチャ思考に関する質問が中心でした。結果的に、シニアエンジニアポジションでの採用と年収800万円から1400万円への大幅アップを実現しました。

フルスタックエンジニアへの転職では、以下の点を重点的にアピールしましょう:

  • システムアーキテクチャ設計:スケーラビリティ、保守性、セキュリティを意識した設計
  • デブオプススキル:CI/CDパイプライン、インフラ自動化、コンテナ技術
  • 横断的関心事:パフォーマンス、モニタリング、ログ管理の実装
  • ビジネス理解:技術的な制約とビジネス要求のバランス取り

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、IT技術を用いてクライアントの経営課題の改善やシステム導入の支援を行う仕事です。コスト削減や効率化などを実現するパートナーと理解するとよいでしょう。ITコンサルタントとして活躍するには、IT分野に限らず、経営全般や携わる業界に関する幅広い知識などが求められます。

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、営業をサポートして製品・サービスの販売を促進する仕事です。自社の製品を活用できるよう、情報提供や実演を行うこともあります。知識・スキル面から営業をフォローし、クライアントの満足度を上げるのが役割です。クライアントの疑問に答えるため、技術面の深い知識に加え、分かりやすく伝える能力も求められます。

テクニカルサポート

テクニカルサポートは、ITシステムの利用における技術的な問題に対応する問い合わせ窓口です。「操作の仕方が分からない」「動かなくなった」などの問い合わせに対し、電話やメール、チャットなどを使って解決に導きます。問い合わせの一次対応をするヘルプデスクよりも高度な知識が求められる職種です。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、システム開発などのプロジェクト全体の進行を管理する職種です。具体的には、計画立案や予算管理、リソースや工程の管理、さらにはステークホルダーとのコミュニケーションも業務内容に含まれます。いわば、プロジェクトを成功へ導く重要な役割を担うといえます。

ソフトウェア業界

パソコンやスマートフォンなどのハードウェアを制御するためのプログラム(ソフトウェア)を制作するのがソフトウェア業界です。主な職種には以下のようなものがあります。

プログラマー

プログラマーは、決められた仕様書に基づいて実際にプログラミングを行う仕事です。作成したシステムを確認し、バグを発見・解消する業務もプログラマーが担当します。開発するジャンルにより、必要なプログラミング言語は異なります。ひとつの言語を使いこなせるようになると、ほかの言語も比較的楽に習得できるようになるでしょう。こうしてスキルアップすることにより、仕事の幅を広げていけます。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアはプログラマーの上流にあたる仕事です。クライアントの要望に基づき、システム全体の設計を決め、仕様書に落とし込んでいきます。システム開発をするうえで必要な予算やスケジュールを組む役割も求められます。プログラマーとして現場経験を積んだ後、キャリアアップの一環でシステムエンジニアを目指す方も少なくありません。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、システムが利用できるようにネットワーク環境を整えるのが仕事です。ルーターやLANケーブルなど、物理的な機器に触れて行う仕事が多いのが特徴です。セキュリティーに関する知識も求められます。

テクニカルライター

テクニカルライターは、家電やソフトウェアなどのマニュアルを作成する専門職です。技術的な情報を一般のユーザーにも分かりやすく伝える役割を担います。ユーザーからの問い合わせ内容を改訂版に反映させ、より良いマニュアルに仕上げることもテクニカルライターとしての重要な役割です。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、情報システムをサイバー攻撃から守る役割を担う専門職です。具体的には、サーバーやネットワークのセキュリティー強化、脆弱性のチェック、適切なセキュリティー対策の導入が求められます。IT 未経験から目指す際には、セキュリティーに関連する資格の取得が強い後押しになります。

OAインストラクター

OAインストラクターは、パソコンやOffice系ソフトなどの操作を分かりやすく教える専門家です。主に講座形式で指導し、多様な参加者のレベルに応じた教え方が求められます。基本的なコンピューターリテラシーがあり、人に教えることが好きな方に向いています。

CAD設計エンジニア

CAD設計エンジニアは、CADソフトを駆使して製品や部品の設計を担当する職種です。特に、製品や建築物のモデリングを行い、クライアントの要望に応じた設計図を作成します。また設計だけでなく、シミュレーションで性能を評価し、設計プロセス全体を改善する役割も担っています。

ハードウェア業界

ハードウェア業界は、パソコン本体やキーボード、マウス、モニター、プリンター、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などの製作・販売を行っています。主な職種には以下のようなものがあります。

ハードウェアエンジニア

ハードウェアエンジニアは、コンピューター内部で使われる電子回路や部品を設計します。パソコンやスマートフォンなど自社商品に加え、クライアントの要望に合わせてオリジナルの機器を開発することもあります。電子回路やデバイスに関する知識だけでなく、使用者の安全面に配慮した設計が求められる仕事です。

組み込みシステムエンジニア

組み込みシステムエンジニアは、エアコン・炊飯器などの家電製品や工業機器が動作するためのシステムを開発する仕事です。コンピューターが内蔵されているほとんどの製品には、組み込みソフトウェアが搭載されています。スマート家電やIoT(モノのインターネット)の広がりに伴い、需要はますます高まっています。

IT業界の年収は職種によって大きく異なる

マイナビエージェントのデータによると、IT業界全体の平均年収は427万円です。ただし職種や経験によって、年収は大きく異なります。ここでは、IT業界の中で平均年収の高い業種をいくつか紹介します。

職種名 平均年収
プロジェクトマネージャー(オープン・WEB) 670万円
プリセールス 599万円
社内システム企画 512万円
サーバーエンジニア 462万円
システムエンジニア(制御・組み込み) 455万円

またマイナビエージェントのデータを基に、IT業界の年代別年収を紹介します。

年代 平均年収
20歳~24歳 307万円
25歳~29歳 373万円
30歳~34歳 449万円
35歳~39歳 528万円

IT業界は未経験から挑戦する場合でも、年収の高い職種や企業を選択してスキルや実績を着実に積み上げていけば、大幅な年収アップが実現可能です。

未経験から転職しやすいIT業界の職種4選

IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。

エンジニアやプログラマー

多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。

「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。

IT営業

ハードウェアやソフトウェアといったIT製品・サービス関連の営業をIT営業と呼びます。クライアントのビジネスを促進するため、または問題を解決するために最適なツールやシステムを提案するのが仕事です。

自社の製品やサービスに関する知識だけでなく、IT全般に関する知識、クライアントの要望をくみ取る能力、分かりやすく説明するスキルなども必要とされます。人とのコミュニケーションが得意な方におすすめの職種です。

IT事務

IT事務はITエンジニアのサポートをする職種です。専門的な知識は必要とされていませんが、事務作業に必要なMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordの基本スキル、タイピング技術、ビジネスマナーなどは必要です。IT業界を知るという意味では、チャレンジしやすい職種といえるでしょう。業務を通じて知識の幅を広げていけるため、別のIT職種へチャレンジする足掛かりにもなります。

テクニカルサポート

テクニカルサポートは、自社製品やサービスに関する技術的な問い合わせに対応します。クライアントと直接対話する形での対応になるため、カスタマーサポートのオペレーター経験がある人などは有利です。クライアントの要望をくみ取る能力や、順序立てて分かりやすく説明するスキルも求められます。

IT関連の基本スキルが必要であることに加え、転職後も勉強を続けて自分をアップデートしていかなければならない職種であることは理解しておきましょう。

未経験からIT業界への転職を成功させるためのポイント

未経験からでも条件に合うIT企業を探して転職を成功させたいと考えている場合は、ここで紹介するポイントを重視して準備を始めてみましょう。特に志望動機や自己PRでは、未経験だからといって何もアピールしないのではなく、これまでの経験を基に自分を採用するメリットを企業へうまく伝える必要があります。それぞれの例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

未経験者を募集している求人を探す

未経験からIT業界へ転職するには、未経験者を募集する求人を探すことが鍵となります。IT業界では、技術進化による需要拡大のため、多くの企業が新しい人材の参入を求めています。未経験者でも挑戦できる職種は多々ありますが、サポート・ヘルプデスクやインフラエンジニアなどのように、業務がマニュアル化されている職種は特に未経験者向けです。

さらに、転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人情報を効率的に探せます。

教育制度の有無を確認して企業を選ぶ

未経験からIT業界へ転職する場合、教育制度の充実度を確認しておいたほうが安心です。たとえば大企業の場合、研修内容やスケジュールなどの骨組みが整っている傾向にあります。

逆にベンチャー企業だと研修内容が確立しておらず、社員の働きを見て学ぶ姿勢を求められるケースがあります。入社してまもなくの状態で、即戦力としての働きを求められる可能性もあるでしょう。スキルを学んでから実践していきたい方は、教育制度の有無と内容まで把握してから転職先を決めることをおすすめします。

IT業界に役立つ資格を取得する

IT業界未経験者の場合、ITスキル習得に向けて勉強している姿勢を見せるため、以下のような資格を取得するのがおすすめです。

  • ITパスポート
  • 基本情報技術者試験
  • マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
  • 応用情報技術者試験

また以下のようなスキルを持っている場合、未経験でもIT業界で活躍できる可能性が高いといえます。

  • 論理的思考力
  • プログラミングスキル
  • コミュニケーション能力
  • プレゼンスキル
  • 資料作成能力
  • 英語力

IT業界では、物事を筋道立てて考え、プログラミングで形にしていく力が求められます。また、チームやクライアントとの話し合いを進めていく中で、分かりやすく伝える力も必要です。IT業界の最新情報は英語圏から発信されるケースも多いため、英文を読み解く語学力があるとなおよいでしょう。

文系でも転職可能|IT業界に活かせるスキルをアピールする

IT 未経験でIT業界への転職を考える際、強く意識したいのがスキルのアピールです。多くのIT企業では、技術的なバックグラウンドよりもビジネススキルやコミュニケーション能力を重視する傾向があります。

たとえば、パソコンスキルとしてMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordを使いこなせることはIT業界でも役立ちます。また、論理的に物事を考えるためのロジカルシンキングも重要です。プロジェクトの進行を支える役割を担うときには、複雑な問題を分解して解決策を考える力が問われるからです。

また、IT業界はチームでの協働やクライアントとの密接なコミュニケーションが多いため、スムーズな意思疎通を図るためのコミュニケーション能力も評価されます。このように、文系理系にかかわらず、既存のスキルと意欲をアピールすることで、IT業界での新しいキャリアを切り開くことが可能です。

【例文あり】志望動機を明確にしておく

未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。

  • 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
  • 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
  • 自分自身のエピソードを盛り込む

3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。

プログラマー

【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。

現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。

システムエンジニア

【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。

現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。

上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。

【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要

未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。

プログラマー

【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。

目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。

システムエンジニア

【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。

転職エージェントを活用した準備がおすすめ

未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。

また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。

未経験からIT業界へ転職するメリット

転職のメリット

まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。

在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も

IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。

また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。

キャリアプランを立てやすい

IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。

未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点

働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。

未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい

転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。

転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。

人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある

IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。

思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。

未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決

未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。

副業やアルバイトから始められる?

未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。

フリーランスとして活躍するには?

ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。

高卒でもIT業界を目指せる?

IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。

未経験でもインターンを受けることは可能?

IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。

まとめ

未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。

未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。

マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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