この記事のまとめ
- モーションキャプチャー技術は、ゲーム・映像・VTuber・医療・スポーツなど幅広い分野で需要が拡大しており、高年収を実現できる成長分野
- OpenCV、MediaPipe、Unity、Unreal Engineなどのツールを習得することで、モーショントラッキングエンジニアとして差別化が可能
- VTuber技術の急成長により、リアルタイムモーションキャプチャーエンジニアの需要が特に高まっており、年収1500万円以上も実現可能
モーションキャプチャー技術やコンピュータビジョンのスキルを持つエンジニアが、なぜ今これほどまでに注目を集めているのか気になりませんか。
実は、VTuber市場の急成長やメタバース時代の到来により、モーショントラッキング技術を扱えるエンジニアの需要が爆発的に増加しています。私自身、この分野に関わる技術者たちと話す機会が多いのですが、彼らの年収の高さには正直驚かされることがあります。
今回は、モーションキャプチャー技術を活かしてキャリアアップを実現する方法について、実際の転職成功事例を交えながら詳しく解説していきます。この記事を読めば、あなたの技術スキルを最大限に活かした転職戦略が見えてくるはずです。
モーションキャプチャー技術とは?エンジニアにとってのキャリアチャンス
モーションキャプチャー技術は、人間や物体の動きをデジタルデータとして記録・解析する技術です。かつては映画産業の専門技術でしたが、現在ではゲーム開発、VTuber配信、医療リハビリ、スポーツ分析など、驚くほど幅広い分野で活用されています。
特に注目すべきは、この分野の技術者不足です。私が転職エージェントから聞いた話では、モーションキャプチャー技術を扱える開発者の求人倍率は、一般的なWebエンジニアの3倍以上だそうです。それだけ希少価値の高いスキルということですね。
この技術分野で活躍するエンジニアたちは、単にプログラミングができるだけでなく、3D空間での数学的思考、リアルタイム処理の最適化、そして人体の動きに関する理解など、複合的なスキルを持っています。だからこそ、高い評価と報酬を得ているのです。
モーションキャプチャー分野の圧倒的な人材不足
2024年のVTuber市場は前年比40%成長を記録し、モーションキャプチャー技術者の需要は急速に高まっています。実際、大手ゲーム会社やVTuber事務所では、この分野の専門エンジニアに対して破格の条件を提示しているケースが増えているんです。
ある転職エージェントの調査によると、モーションキャプチャー関連の求人は2023年から2024年にかけて約2.5倍に増加しました。しかし、この技術を扱える開発者の数は限られているため、企業間での人材獲得競争が激化しています。
興味深いことに、この分野では必ずしも長年の経験が必須というわけではありません。むしろ、新しい技術やツールを積極的に学び、創造的なアプローチができる人材が求められています。OpenCVやMediaPipeなどのオープンソースツールを使いこなせれば、経験年数に関わらず高い評価を得られる可能性があるのです。
20代エンジニアがモーションキャプチャー分野で成功する理由
20代のエンジニアがこの分野で特に成功しやすい理由があります。それは、VTuber文化やゲーム文化に親しんでいる世代だからです。技術的な理解だけでなく、エンドユーザーの視点を持っているということは、実は大きなアドバンテージなんです。
実際に、私が知っている20代後半のエンジニアは、趣味でVTuberの配信を見ていた経験を活かして、配信用モーションキャプチャーシステムの開発に携わるようになりました。彼は今、年収800万円を超える待遇で働いています。
この世代の強みは、新しい技術への適応力の高さにもあります。モーションキャプチャー技術は日々進化しており、AIを活用した姿勢推定技術など、最新のトレンドをキャッチアップする柔軟性が求められます。その点で、20代のエンジニアは非常に有利な立場にあるといえるでしょう。
30代エンジニアの豊富な経験がモーションキャプチャー分野で活きる
30代のエンジニアには、20代にはない大きな強みがあります。それは、プロジェクトマネジメント経験や、大規模システムの開発経験です。モーションキャプチャーシステムは、ハードウェアとソフトウェアが複雑に連携する総合的なシステムです。その全体像を理解し、効率的に開発を進められる経験値は、非常に価値が高いのです。
例えば、私の知人で元Webエンジニアだった35歳の方は、リアルタイム処理の経験を活かして、VTuber向けのモーションキャプチャーシステム開発会社に転職しました。彼の場合、Web開発で培ったAPI設計やデータベース最適化の知識が、モーションデータの効率的な処理に活かされています。
30代の転職では、これまでの経験をどうモーションキャプチャー分野に応用できるかを明確に示すことが重要です。3D描画の経験がなくても、リアルタイム処理、大量データの扱い、チーム開発の経験などは、十分にアピールポイントになります。
40代エンジニアがモーションキャプチャー分野でリーダーシップを発揮
40代のエンジニアがモーションキャプチャー分野で転職する場合、技術力だけでなく、ビジネス視点での提案力が大きな武器になります。この年代の強みは、技術の実装だけでなく、それがビジネスにどう貢献するかを理解し、説明できることです。
実際、医療分野でのモーションキャプチャー活用や、製造業での作業分析など、ビジネス応用の場面では、40代の経験豊富なエンジニアが重宝されています。技術的な実装はもちろん、顧客との折衝、予算管理、チームマネジメントなど、総合的なプロジェクト推進力が評価されるのです。
ある40代のエンジニアは、製造業でのIoT導入経験を活かして、工場作業員の動作分析システムの開発リーダーとして転職に成功しました。年収は前職から200万円アップの1400万円。技術だけでなく、現場の課題を理解し、解決策を提案できる能力が高く評価されたのです。
【分野別】モーションキャプチャー技術が活用される主要業界
モーションキャプチャー技術は、もはや特定の業界だけのものではありません。エンターテインメントから医療、製造業まで、幅広い分野で活用されており、それぞれの分野で必要とされるスキルセットも異なります。
ここでは、モーションキャプチャー技術者が活躍できる主要な分野と、それぞれの分野での具体的な仕事内容を紹介します。
エンターテインメント業界(VTuber・ゲーム・映像)
エンターテインメント業界は、モーションキャプチャー技術が最も活発に活用されている分野です。特にVTuber関連の需要は爆発的に伸びており、リアルタイム性と精度の両立が求められています。
VTuberモーションキャプチャーエンジニア
VTuberを支える最重要ポジションの一つです。配信者の動きをリアルタイムでキャラクターに反映させるため、遅延を極限まで減らし、かつ自然な動きを実現する技術が必要です。UnityやUnreal Engineとの連携、MediaPipeやOpenPoseなどの姿勢推定ライブラリの活用が重要になります。
ゲームモーションエンジニア
ゲーム開発において、キャラクターのリアルな動きを実現するうえで不可欠な存在です。アクターの演技をキャプチャーし、ゲーム内のキャラクターに適用する作業を担当します。AAAタイトルの開発では、ViconやOptiTrackなどのハイエンド機材の扱いも求められます。
映像製作モーションキャプチャー技術者
映画やCM、ミュージックビデオなどの映像制作で、CGキャラクターの動きを作り出すスペシャリストです。ハリウッド映画のような大規模プロジェクトでは、複数のアクターの演技を同時にキャプチャーし、データを整理・加工する高度な技術が必要です。
バーチャルプロダクションエンジニア
映像製作の現場で急速に普及しているバーチャルプロダクション技術のスペシャリストです。LEDウォールを使った仮想セットとモーションキャプチャーを組み合わせることで、グリーンスクリーン撮影を不要にし、製作効率を大幅に向上させています。Unreal EngineやUnityを使ったリアルタイムレンダリングの知識も必須です。
医療・ヘルスケア業界
医療分野でのモーションキャプチャー技術の活用は、近年急速に進展しています。リハビリテーション、手術支援、スポーツ医学など、幅広い分野で人体の動きを分析・評価するニーズが高まっています。
リハビリテーションモーションアナリスト
患者の動作解析を通じて、効果的なリハビリプログラムを設計・評価する専門家です。脳卒中後の歩行リハビリや、スポーツ障害からの回復などで、定量的なデータに基づいた治療が可能になります。医療知識とモーションキャプチャー技術の両方が求められる、高度な専門職です。
スポーツパフォーマンスアナリスト
プロスポーツ選手の動作解析を行い、パフォーマンス向上や障害予防に貢献する専門家です。野球のピッチングフォーム、ゴルフのスイング、サッカーのキック動作など、各競技に特化した分析が求められます。スポーツ科学の知識とモーションキャプチャー技術を融合させた、成長分野です。
手術支援モーションシステム開発者
外科手術の現場で、医師の動きをキャプチャーし、ロボット手術支援や手術トレーニングシステムに応用する開発者です。高精度な位置追跡と、手術器具や手指の微細な動きの記録が求められる、医療現場の最先端を担う仕事です。
モーションキャプチャーラボマネージャー
大学や研究機関、企業の研究所において、モーションキャプチャー設備の管理運営を担当します。機材のメンテナンス、研究プロジェクトの支援、外部研究者への技術指導など、幅広い業務を担います。学術的な知識と実務経験の両方が求められます。
ソフトウェア業界
パソコンやスマートフォンなどのハードウェアを制御するためのプログラム(ソフトウェア)を制作するのがソフトウェア業界です。主な職種には以下のようなものがあります。
プログラマー
プログラマーは、決められた仕様書に基づいて実際にプログラミングを行う仕事です。作成したシステムを確認し、バグを発見・解消する業務もプログラマーが担当します。開発するジャンルにより、必要なプログラミング言語は異なります。ひとつの言語を使いこなせるようになると、ほかの言語も比較的楽に習得できるようになるでしょう。こうしてスキルアップすることにより、仕事の幅を広げていけます。
システムエンジニア(SE)
システムエンジニアはプログラマーの上流にあたる仕事です。クライアントの要望に基づき、システム全体の設計を決め、仕様書に落とし込んでいきます。システム開発をするうえで必要な予算やスケジュールを組む役割も求められます。プログラマーとして現場経験を積んだ後、キャリアアップの一環でシステムエンジニアを目指す方も少なくありません。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、システムが利用できるようにネットワーク環境を整えるのが仕事です。ルーターやLANケーブルなど、物理的な機器に触れて行う仕事が多いのが特徴です。セキュリティーに関する知識も求められます。
テクニカルライター
テクニカルライターは、家電やソフトウェアなどのマニュアルを作成する専門職です。技術的な情報を一般のユーザーにも分かりやすく伝える役割を担います。ユーザーからの問い合わせ内容を改訂版に反映させ、より良いマニュアルに仕上げることもテクニカルライターとしての重要な役割です。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、情報システムをサイバー攻撃から守る役割を担う専門職です。具体的には、サーバーやネットワークのセキュリティー強化、脆弱性のチェック、適切なセキュリティー対策の導入が求められます。IT 未経験から目指す際には、セキュリティーに関連する資格の取得が強い後押しになります。
OAインストラクター
OAインストラクターは、パソコンやOffice系ソフトなどの操作を分かりやすく教える専門家です。主に講座形式で指導し、多様な参加者のレベルに応じた教え方が求められます。基本的なコンピューターリテラシーがあり、人に教えることが好きな方に向いています。
CAD設計エンジニア
CAD設計エンジニアは、CADソフトを駆使して製品や部品の設計を担当する職種です。特に、製品や建築物のモデリングを行い、クライアントの要望に応じた設計図を作成します。また設計だけでなく、シミュレーションで性能を評価し、設計プロセス全体を改善する役割も担っています。
ハードウェア業界
ハードウェア業界は、パソコン本体やキーボード、マウス、モニター、プリンター、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などの製作・販売を行っています。主な職種には以下のようなものがあります。
ハードウェアエンジニア
ハードウェアエンジニアは、コンピューター内部で使われる電子回路や部品を設計します。パソコンやスマートフォンなど自社商品に加え、クライアントの要望に合わせてオリジナルの機器を開発することもあります。電子回路やデバイスに関する知識だけでなく、使用者の安全面に配慮した設計が求められる仕事です。
組み込みシステムエンジニア
組み込みシステムエンジニアは、エアコン・炊飯器などの家電製品や工業機器が動作するためのシステムを開発する仕事です。コンピューターが内蔵されているほとんどの製品には、組み込みソフトウェアが搭載されています。スマート家電やIoT(モノのインターネット)の広がりに伴い、需要はますます高まっています。
IT業界の年収は職種によって大きく異なる
マイナビエージェントのデータによると、IT業界全体の平均年収は427万円です。ただし職種や経験によって、年収は大きく異なります。ここでは、IT業界の中で平均年収の高い業種をいくつか紹介します。
職種名 | 平均年収 |
---|---|
プロジェクトマネージャー(オープン・WEB) | 670万円 |
プリセールス | 599万円 |
社内システム企画 | 512万円 |
サーバーエンジニア | 462万円 |
システムエンジニア(制御・組み込み) | 455万円 |
またマイナビエージェントのデータを基に、IT業界の年代別年収を紹介します。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20歳~24歳 | 307万円 |
25歳~29歳 | 373万円 |
30歳~34歳 | 449万円 |
35歳~39歳 | 528万円 |
IT業界は未経験から挑戦する場合でも、年収の高い職種や企業を選択してスキルや実績を着実に積み上げていけば、大幅な年収アップが実現可能です。
未経験から転職しやすいIT業界の職種4選
IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。
エンジニアやプログラマー
多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。
「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。
IT営業
ハードウェアやソフトウェアといったIT製品・サービス関連の営業をIT営業と呼びます。クライアントのビジネスを促進するため、または問題を解決するために最適なツールやシステムを提案するのが仕事です。
自社の製品やサービスに関する知識だけでなく、IT全般に関する知識、クライアントの要望をくみ取る能力、分かりやすく説明するスキルなども必要とされます。人とのコミュニケーションが得意な方におすすめの職種です。
IT事務
IT事務はITエンジニアのサポートをする職種です。専門的な知識は必要とされていませんが、事務作業に必要なMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordの基本スキル、タイピング技術、ビジネスマナーなどは必要です。IT業界を知るという意味では、チャレンジしやすい職種といえるでしょう。業務を通じて知識の幅を広げていけるため、別のIT職種へチャレンジする足掛かりにもなります。
テクニカルサポート
テクニカルサポートは、自社製品やサービスに関する技術的な問い合わせに対応します。クライアントと直接対話する形での対応になるため、カスタマーサポートのオペレーター経験がある人などは有利です。クライアントの要望をくみ取る能力や、順序立てて分かりやすく説明するスキルも求められます。
IT関連の基本スキルが必要であることに加え、転職後も勉強を続けて自分をアップデートしていかなければならない職種であることは理解しておきましょう。
未経験からIT業界への転職を成功させるためのポイント
未経験からでも条件に合うIT企業を探して転職を成功させたいと考えている場合は、ここで紹介するポイントを重視して準備を始めてみましょう。特に志望動機や自己PRでは、未経験だからといって何もアピールしないのではなく、これまでの経験を基に自分を採用するメリットを企業へうまく伝える必要があります。それぞれの例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
未経験者を募集している求人を探す
未経験からIT業界へ転職するには、未経験者を募集する求人を探すことが鍵となります。IT業界では、技術進化による需要拡大のため、多くの企業が新しい人材の参入を求めています。未経験者でも挑戦できる職種は多々ありますが、サポート・ヘルプデスクやインフラエンジニアなどのように、業務がマニュアル化されている職種は特に未経験者向けです。
さらに、転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人情報を効率的に探せます。
教育制度の有無を確認して企業を選ぶ
未経験からIT業界へ転職する場合、教育制度の充実度を確認しておいたほうが安心です。たとえば大企業の場合、研修内容やスケジュールなどの骨組みが整っている傾向にあります。
逆にベンチャー企業だと研修内容が確立しておらず、社員の働きを見て学ぶ姿勢を求められるケースがあります。入社してまもなくの状態で、即戦力としての働きを求められる可能性もあるでしょう。スキルを学んでから実践していきたい方は、教育制度の有無と内容まで把握してから転職先を決めることをおすすめします。
IT業界に役立つ資格を取得する
IT業界未経験者の場合、ITスキル習得に向けて勉強している姿勢を見せるため、以下のような資格を取得するのがおすすめです。
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
- 応用情報技術者試験
また以下のようなスキルを持っている場合、未経験でもIT業界で活躍できる可能性が高いといえます。
- 論理的思考力
- プログラミングスキル
- コミュニケーション能力
- プレゼンスキル
- 資料作成能力
- 英語力
IT業界では、物事を筋道立てて考え、プログラミングで形にしていく力が求められます。また、チームやクライアントとの話し合いを進めていく中で、分かりやすく伝える力も必要です。IT業界の最新情報は英語圏から発信されるケースも多いため、英文を読み解く語学力があるとなおよいでしょう。
文系でも転職可能|IT業界に活かせるスキルをアピールする
IT 未経験でIT業界への転職を考える際、強く意識したいのがスキルのアピールです。多くのIT企業では、技術的なバックグラウンドよりもビジネススキルやコミュニケーション能力を重視する傾向があります。
たとえば、パソコンスキルとしてMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordを使いこなせることはIT業界でも役立ちます。また、論理的に物事を考えるためのロジカルシンキングも重要です。プロジェクトの進行を支える役割を担うときには、複雑な問題を分解して解決策を考える力が問われるからです。
また、IT業界はチームでの協働やクライアントとの密接なコミュニケーションが多いため、スムーズな意思疎通を図るためのコミュニケーション能力も評価されます。このように、文系理系にかかわらず、既存のスキルと意欲をアピールすることで、IT業界での新しいキャリアを切り開くことが可能です。
【例文あり】志望動機を明確にしておく
未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。
- 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
- 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
- 自分自身のエピソードを盛り込む
3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。
プログラマー
【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。
現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。
システムエンジニア
【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。
現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。
上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。
【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要
未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。
プログラマー
【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。
目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。
システムエンジニア
【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。
転職エージェントを活用した準備がおすすめ
未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。
また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。
未経験からIT業界へ転職するメリット
まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。
在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も
IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。
また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。
キャリアプランを立てやすい
IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。
未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点
働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。
未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい
転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。
転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。
人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある
IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。
思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。
未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決
未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。
副業やアルバイトから始められる?
未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。
フリーランスとして活躍するには?
ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。
高卒でもIT業界を目指せる?
IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。
未経験でもインターンを受けることは可能?
IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。
まとめ
未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。
未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。
マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。