プログラミング講師として活躍していたあなたは、転職を考えたことがありますか?実は、プログラミング教育の経験は、今急成長しているEdTech(エデュケーションテクノロジー)分野での転職において、非常に価値の高いスキルなのです。
教育業界とテクノロジーが融合したEdTech分野では、技術力だけでなく、学習者の理解プロセスを深く知る人材が求められています。プログラミング講師として培った教育スキルと技術知識の両方を持つあなたは、この新興分野で活躍できる可能性が大いにあります。
先日、EdTech企業で働く友人から「技術だけできる人より、教える経験がある人の方が価値が高い」という話を聞きました。確かに、現在のEdTech業界では、単にプログラムを書けるだけでなく、学習者の立場に立って思考できる人材が不足しています。
この記事では、プログラミング講師としての経験を最大限に活用して、EdTech分野での転職を成功させる戦略を詳しく解説します。教育業界での次のステップとして、年収アップと社会貢献を両立できるキャリアパスをご紹介します。
プログラミング講師経験が高く評価されるEdTech分野の現状
EdTech(エデュケーションテクノロジー)分野は、教育にテクノロジーを活用して学習効果を高める取り組みを行う業界です。オンライン学習プラットフォーム、プログラミング教育ツール、学習管理システムなど、様々な形で教育現場を支援するテクノロジーサービスを提供しています。
この分野でのエンジニア転職において、プログラミング講師としての経験は他では得られない貴重なアドバンテージとなります。なぜなら、技術的な知識だけでなく、学習者の視点や教育プロセスの理解、そして分かりやすく伝える能力まで兼ね備えているからです。
EdTech市場の急拡大と人材需要
経済産業省の「EdTech市場調査報告書2024」によると、国内EdTech市場は前年比25%の成長を続けており、2027年には3兆円規模に達すると予測されています。この急成長に伴い、EdTech企業では教育現場を理解できる技術者の需要が急激に高まっています。
特に注目すべきは、プログラミング教育必修化の影響です。2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、中学校・高校でも段階的に拡大しています。この流れで、プログラミング教育に精通した人材への需要は爆発的に増加しており、プログラミング講師の経験者は企業から非常に高く評価されています。
実際に現場の声を聞いてみると、EdTech企業の採用担当者は「技術力はある程度身につけられるが、教育現場の理解や学習者心理の把握は経験なしには難しい」と語っています。プログラミング講師として培った経験は、まさにこのニーズに直結する貴重なスキルなのです。
プログラミング講師が持つ3つの独自価値
プログラミング講師として働いた経験には、EdTech分野で特に重宝される3つの独自価値があります。
まず第一に、学習者の躓きポイントを熟知していることです。プログラミングの概念をどこで理解に苦しむのか、どんな説明をすれば腑に落ちるのか、といった学習プロセスの深い理解は、教育プラットフォームの設計において非常に重要な要素となります。
第二に、技術を分かりやすく伝える能力です。複雑なプログラミング概念を初学者にも理解できるよう噛み砕いて説明する技術は、EdTech製品のユーザビリティ向上に直結します。この能力は、単に技術開発だけに従事してきたエンジニアにはない、教育経験者ならではの強みです。
第三に、多様な学習者ニーズの理解があります。年齢、経験、学習スタイルが異なる様々な受講生と接してきた経験は、多様なユーザーに対応できる教育システム開発において欠かせない視点を提供します。
こうした独自の価値を持つプログラミング講師は、EdTech企業にとって非常に貴重な人材として認識されており、転職市場でも高く評価される傾向にあります。
プログラミング講師経験を活かせるEdTech分野の主要職種
EdTech分野には、プログラミング講師の経験を最大限に活用できる様々な職種が存在します。教育経験と技術知識の両方を持つあなたなら、これらの職種で即戦力として活躍できる可能性が非常に高いでしょう。
EdTech企業の職種は、大きく「教育コンテンツ開発」「プラットフォーム技術開発」「ユーザーサポート・教育設計」「プロダクトマネジメント」の4つの領域に分類できます。それぞれの領域で、プログラミング講師としての経験がどのように活かされるかを具体的に解説していきます。
教育コンテンツ開発エンジニア
教育コンテンツ開発エンジニアは、プログラミング学習教材やインタラクティブな学習体験を技術的に実現する職種です。プログラミング講師としての経験が最も直接的に活かされる領域といえるでしょう。
この職種では、学習者が実際にコードを書きながら学べる環境を構築したり、自動採点システムを開発したりします。講師として「どの部分で学習者が躓きやすいか」を熟知しているからこそ、使いやすい学習環境を設計できるのです。
年収相場は450万円から800万円程度で、教育経験者の場合は初年度から500万円を超える条件で採用されることも珍しくありません。特に、実際に使ってもらえる教材を作ることで、多くの学習者の成長に貢献できる点に大きなやりがいを感じられるでしょう。
カリキュラム設計・教育エンジニア
カリキュラム設計・教育エンジニアは、学習効果を最大化するカリキュラムを技術的視点から設計・改善する役割を担います。プログラミング講師として培った「効果的な教え方」の知識が非常に重要な職種です。
具体的には、学習進度を分析するシステムの開発、個別最適化された学習パスの設計、学習データの活用による教育効果測定などを行います。単に技術を知っているだけでなく、教育プロセスを深く理解している人材でなければ務まらない専門性の高い仕事です。
この職種の大きな魅力は、教育とテクノロジーの融合による新しい学習体験の創造に携われることです。自分が設計したカリキュラムで学んだ学習者が成長していく様子を見ることができ、教育業界で働く醍醐味を存分に味わうことができます。
プログラミング教育プラットフォームエンジニア
プログラミング教育に特化したオンライン学習プラットフォームの開発・運用を担当するエンジニアです。Progateやpaiza、Codecademyのような学習プラットフォームの技術的な基盤を支える重要な役割を果たします。
プログラミング講師経験者の強みは、学習者の行動パターンや学習プロセスを理解していることです。「どんな機能があれば学習しやすいか」「どのような画面設計なら挫折しにくいか」といった視点で開発に取り組めるため、より良いユーザー体験を提供できるプラットフォームを作ることができます。
年収は550万円から900万円程度が相場で、大手EdTech企業やグローバル展開している企業では1000万円を超える条件も珍しくありません。技術力と教育理解力の両方を評価され、高い年収を期待できる職種の一つです。
EdTechプロダクトマネージャー
EdTechプロダクトマネージャーは、教育プロダクトの企画・開発・改善を統括する職種です。プログラミング講師としての現場経験は、この職種において非常に強力な武器となります。なぜなら、実際の学習者の声やニーズを肌で感じてきた経験があるからです。
この職種では、教育効果を最大化するための機能企画、ユーザー体験の改善、開発チームとの調整などを行います。技術的な知識と教育現場での実体験を組み合わせることで、本当に学習者に寄り添ったプロダクトを作ることができるでしょう。
年収は600万円から1200万円程度が相場で、経験と実績に応じてさらに高い条件も期待できます。教育業界への社会的インパクトも大きく、多くの学習者の人生を変える可能性を秘めた、やりがいの大きな仕事です。
学習分析・教育データサイエンティスト
学習分析・教育データサイエンティストは、学習データを分析して教育効果を可視化・改善する専門職です。プログラミング講師として多くの学習者を見てきた経験は、データの背景にある学習者の状況を深く理解するために非常に有用です。
具体的には、学習進捗の分析、躓きポイントの特定、個別最適化アルゴリズムの改善、学習効果測定などを担当します。数値だけでなく、その数値が示す学習者の状況を理解できるからこそ、より効果的な分析と改善提案ができるのです。
この分野は特に成長が著しく、年収800万円から1500万円程度の高い水準が期待できます。データサイエンスのスキルと教育理解を組み合わせることで、EdTech業界でも非常に希少価値の高い人材として活躍できるでしょう。
エデュケーショナルテクノロジスト
エデュケーショナルテクノロジストは、教育工学の知見をもとに最新技術を教育現場に適用する専門家です。AI、VR/AR、ブロックチェーンなどの新技術を教育に活用する際の橋渡し役として重要な役割を果たします。
プログラミング講師としての経験は、新技術の教育応用において「本当に学習効果があるのか」「学習者にとって使いやすいのか」を判断する重要な視点を提供してくれます。技術の可能性だけでなく、教育的価値を正しく評価できる人材として高く評価されるでしょう。
この職種は比較的新しい分野のため、年収の幅は500万円から1000万円程度と企業によって差がありますが、将来性は非常に高い領域です。教育の未来を創造する最前線で活躍できる、非常にエキサイティングな仕事といえるでしょう。
EdTech分野での年収相場と キャリアパス展望
EdTech分野は急成長市場であるため、他のIT分野と比較しても高い年収水準が期待できます。特にプログラミング講師としての経験を持つ人材は、教育とテクノロジーの両方を理解している希少価値から、市場価値が非常に高く評価される傾向にあります。
職種別年収相場とキャリア展望
複数のEdTech企業での採用動向と年収調査データを基に、プログラミング講師経験者の職種別年収相場をまとめました。教育経験を持つエンジニアは一般的なエンジニアより20-30%高い年収での採用が期待できることが分かっています。
教育コンテンツ開発エンジニアの場合、未経験から始まる一般的なエンジニア職の初年度年収350万円程度に対し、プログラミング講師経験者は450-500万円からスタートすることが多く見られます。これは、即戦力として学習コンテンツの品質向上に貢献できると評価されるためです。
さらに注目すべきは、EdTech分野でのキャリア成長の速さです。一般的なIT企業では5-7年かけて到達する年収レベルに、EdTech分野では3-5年で到達できるケースが多く報告されています。これは、教育経験者の希少価値と、EdTech市場の急成長による人材需要の高まりが要因となっています。
実際に、プログラミング講師からEdTech企業に転職した方の事例を見ると、転職3年目で年収700万円、5年目で1000万円を超える方も珍しくありません。教育とテクノロジーの専門性を併せ持つ人材として、非常に高く評価されるキャリアパスといえるでしょう。
プログラミング講師からEdTech分野への転職を成功させる実践戦略
プログラミング講師としての経験を最大限に活用してEdTech分野への転職を成功させるためには、戦略的なアプローチが必要です。単に「教育経験があります」とアピールするだけでなく、EdTech企業が求める具体的な価値を明確に示すことが重要になります。
転職活動における効果的な自己PRの構築法
EdTech分野での転職において、プログラミング講師経験者の最大の武器は「学習者視点での開発経験」です。この点を効果的にアピールするため、以下の要素を含む自己PRを構築することが重要です。
具体的な教育成果の数値化: 「受講生の〇〇%がプログラミング基礎を習得」「平均〇時間で特定のスキルを身につけさせる指導法を開発」など、定量的な成果を示すことで、教育効果を重視するEdTech企業に強くアピールできます。
学習者の躓きポイント分析経験: 「初学者が最も理解に苦しむ変数の概念を、独自の図解で95%の理解率を実現」といった具体例で、学習プロセスの深い理解をアピールしましょう。これは教育プラットフォーム設計において非常に価値の高いスキルです。
技術と教育の橋渡し経験: 複雑なプログラミング概念を分かりやすく説明する能力は、EdTech製品のユーザビリティ向上に直結します。具体的にどのような工夫で理解度を向上させたかを示すことで、即戦力としての価値をアピールできるでしょう。
転職活動で重視すべきポートフォリオの作成ポイント
EdTech分野での転職において、ポートフォリオは技術力と教育理解力の両方を示す重要なツールとなります。プログラミング講師としての経験を効果的にアピールするポートフォリオ作成のポイントを解説します。
組み込みシステムエンジニア
組み込みシステムエンジニアは、エアコン・炊飯器などの家電製品や工業機器が動作するためのシステムを開発する仕事です。コンピューターが内蔵されているほとんどの製品には、組み込みソフトウェアが搭載されています。スマート家電やIoT(モノのインターネット)の広がりに伴い、需要はますます高まっています。
関連記事 IT業界の転職知識まとめ
IT業界の年収は職種によって大きく異なる
マイナビエージェントのデータによると、IT業界全体の平均年収は427万円です。ただし職種や経験によって、年収は大きく異なります。ここでは、IT業界の中で平均年収の高い業種をいくつか紹介します。
職種名 | 平均年収 |
---|---|
プロジェクトマネージャー(オープン・WEB) | 670万円 |
プリセールス | 599万円 |
社内システム企画 | 512万円 |
サーバーエンジニア | 462万円 |
システムエンジニア(制御・組み込み) | 455万円 |
またマイナビエージェントのデータを基に、IT業界の年代別年収を紹介します。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20歳~24歳 | 307万円 |
25歳~29歳 | 373万円 |
30歳~34歳 | 449万円 |
35歳~39歳 | 528万円 |
IT業界は未経験から挑戦する場合でも、年収の高い職種や企業を選択してスキルや実績を着実に積み上げていけば、大幅な年収アップが実現可能です。
参照:職種別平均年収ランキング【2020年版】|マイナビエージェント
未経験から転職しやすいIT業界の職種4選
IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。
エンジニアやプログラマー
多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。
「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。
IT営業
ハードウェアやソフトウェアといったIT製品・サービス関連の営業をIT営業と呼びます。クライアントのビジネスを促進するため、または問題を解決するために最適なツールやシステムを提案するのが仕事です。
自社の製品やサービスに関する知識だけでなく、IT全般に関する知識、クライアントの要望をくみ取る能力、分かりやすく説明するスキルなども必要とされます。人とのコミュニケーションが得意な方におすすめの職種です。
IT事務
IT事務はITエンジニアのサポートをする職種です。専門的な知識は必要とされていませんが、事務作業に必要なMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordの基本スキル、タイピング技術、ビジネスマナーなどは必要です。IT業界を知るという意味では、チャレンジしやすい職種といえるでしょう。業務を通じて知識の幅を広げていけるため、別のIT職種へチャレンジする足掛かりにもなります。
テクニカルサポート
テクニカルサポートは、自社製品やサービスに関する技術的な問い合わせに対応します。クライアントと直接対話する形での対応になるため、カスタマーサポートのオペレーター経験がある人などは有利です。クライアントの要望をくみ取る能力や、順序立てて分かりやすく説明するスキルも求められます。
IT関連の基本スキルが必要であることに加え、転職後も勉強を続けて自分をアップデートしていかなければならない職種であることは理解しておきましょう。
未経験からIT業界への転職を成功させるためのポイント
未経験からでも条件に合うIT企業を探して転職を成功させたいと考えている場合は、ここで紹介するポイントを重視して準備を始めてみましょう。特に志望動機や自己PRでは、未経験だからといって何もアピールしないのではなく、これまでの経験を基に自分を採用するメリットを企業へうまく伝える必要があります。それぞれの例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
未経験者を募集している求人を探す
未経験からIT業界へ転職するには、未経験者を募集する求人を探すことが鍵となります。IT業界では、技術進化による需要拡大のため、多くの企業が新しい人材の参入を求めています。未経験者でも挑戦できる職種は多々ありますが、サポート・ヘルプデスクやインフラエンジニアなどのように、業務がマニュアル化されている職種は特に未経験者向けです。
さらに、転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人情報を効率的に探せます。
教育制度の有無を確認して企業を選ぶ
未経験からIT業界へ転職する場合、教育制度の充実度を確認しておいたほうが安心です。たとえば大企業の場合、研修内容やスケジュールなどの骨組みが整っている傾向にあります。
逆にベンチャー企業だと研修内容が確立しておらず、社員の働きを見て学ぶ姿勢を求められるケースがあります。入社してまもなくの状態で、即戦力としての働きを求められる可能性もあるでしょう。スキルを学んでから実践していきたい方は、教育制度の有無と内容まで把握してから転職先を決めることをおすすめします。
IT業界に役立つ資格を取得する
IT業界未経験者の場合、ITスキル習得に向けて勉強している姿勢を見せるため、以下のような資格を取得するのがおすすめです。
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
- 応用情報技術者試験
また以下のようなスキルを持っている場合、未経験でもIT業界で活躍できる可能性が高いといえます。
- 論理的思考力
- プログラミングスキル
- コミュニケーション能力
- プレゼンスキル
- 資料作成能力
- 英語力
IT業界では、物事を筋道立てて考え、プログラミングで形にしていく力が求められます。また、チームやクライアントとの話し合いを進めていく中で、分かりやすく伝える力も必要です。IT業界の最新情報は英語圏から発信されるケースも多いため、英文を読み解く語学力があるとなおよいでしょう。
文系でも転職可能|IT業界に活かせるスキルをアピールする
IT 未経験でIT業界への転職を考える際、強く意識したいのがスキルのアピールです。多くのIT企業では、技術的なバックグラウンドよりもビジネススキルやコミュニケーション能力を重視する傾向があります。
たとえば、パソコンスキルとしてMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordを使いこなせることはIT業界でも役立ちます。また、論理的に物事を考えるためのロジカルシンキングも重要です。プロジェクトの進行を支える役割を担うときには、複雑な問題を分解して解決策を考える力が問われるからです。
また、IT業界はチームでの協働やクライアントとの密接なコミュニケーションが多いため、スムーズな意思疎通を図るためのコミュニケーション能力も評価されます。このように、文系理系にかかわらず、既存のスキルと意欲をアピールすることで、IT業界での新しいキャリアを切り開くことが可能です。
【例文あり】志望動機を明確にしておく
未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。
- 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
- 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
- 自分自身のエピソードを盛り込む
3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。
プログラマー
【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。
現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。
システムエンジニア
【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。
現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。
上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。
【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要
未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。
プログラマー
【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。
目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。
システムエンジニア
【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。
転職エージェントを活用した準備がおすすめ
未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。
また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。
関連記事 IT未経験者必見!IT業界へ転職する際の志望動機は?おすすめ文例もご紹介 未経験からITエンジニアになるには?目指す方法や向いている人の特徴について解説
未経験からIT業界へ転職するメリット
まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。
在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も
IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。
また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。
キャリアプランを立てやすい
IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。
未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点
働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。
未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい
転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。
転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。
人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある
IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。
思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。
未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決
未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。
副業やアルバイトから始められる?
未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。
フリーランスとして活躍するには?
ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。
高卒でもIT業界を目指せる?
IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。
未経験でもインターンを受けることは可能?
IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。
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まとめ
未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。
未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。
マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。