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エンジニア転職でのスマートコントラクト監査・DeFiセキュリティ専門技術キャリア戦略

この記事のまとめ

  • スマートコントラクト監査・DeFiセキュリティエンジニアは年収2000万円も目指せる超高年収職種
  • Web3・ブロックチェーンセキュリティ専門家は需要急拡大で転職市場価値が極めて高い
  • Solidityコードレビュー、脆弱性診断、DeFiプロトコル監査スキルが高年収の鍵を握る

Web3とDeFi(分散型金融)の急速な拡大に伴い、スマートコントラクトのセキュリティ監査エンジニアへの需要が爆発的に増加しています。しかし多くのエンジニアが、この超高年収分野への転職を「技術的難易度が高すぎる」と諦めているのではないでしょうか。

実は、適切な戦略とスキル習得プランがあれば、既存のセキュリティエンジニアやフルスタック開発者でもスマートコントラクト監査の専門家として転身できるのです。DeFiプロトコルの監査案件では時給数万円、年収2000万円超の報酬も決して珍しくありません。

この記事では、Web3時代の最も有望なキャリアパスであるスマートコントラクト監査・DeFiセキュリティエンジニアとして、いかに高年収を実現するかを徹底解説します。読み終える頃には、ブロックチェーンセキュリティ分野での戦略的キャリア構築法が明確になるはずです。

Web3・DeFi業界の爆発的成長とセキュリティ人材不足の実態

Web3とDeFi(分散型金融)の急成長により、ブロックチェーンセキュリティエンジニアへの需要が爆発的に拡大しています。実はこの分野では、従来のサイバーセキュリティよりもはるかに高い年収水準が実現されており、スキルを身につけた専門家なら年収2000万円も決して夢ではありません。

しかし現実として、多くの優秀なエンジニアがこの超高年収領域を見過ごしているのです。その背景には「ブロックチェーン技術は複雑すぎる」「暗号学の知識が必要」といった思い込みがあります。ところが実際には、既存のセキュリティ知識やプログラミングスキルを活用して着実にステップアップできる分野なのです。

スマートコントラクト監査市場の急拡大と人材需給ギャップ

CertiK、ConsenSys Diligence、OpenZeppelinなどの監査企業が公表するデータによれば、DeFiプロトコルの総価値ロック(TVL)は2023年には500億ドルを超えており、それに伴いセキュリティ監査への投資も急増しています。主要なDeFiプロジェクトでは、監査費用として数百万円から数千万円の予算を確保するのが当たり前になっているのです。

その一方で、質の高いスマートコントラクト監査ができる専門家は圧倒的に不足しています。従来のWebアプリケーションセキュリティとは異なり、ブロックチェーン上のコードは一度デプロイすると修正が困難なため、より慎重で精密な監査が求められます。この専門性の高さこそが、高額報酬を支える構造的要因なのです。

DeFiセキュリティ分野の年収水準は従来ITの2〜3倍

スマートコントラクト監査エンジニアの年収は、従来のITセキュリティエンジニアと比較して2〜3倍の水準となっています。経験年数3年程度でも年収1200万円、5年以上の実績があれば1500〜2000万円の年収を実現している専門家も珍しくありません。これは従来のWebアプリケーションセキュリティエンジニアの平均年収600〜800万円と比較すると、明らかに高い水準です。

なぜこれほど高年収が実現できるのでしょうか。理由は明確です。DeFiプロトコルに脆弱性があると、数億円から数百億円規模の資金が流出するリスクがあるため、監査品質に対して企業が惜しみなく投資するからです。つまり高いスキルを持つ監査エンジニアへの需要は、価格弾力性が極めて低い市場なのです。

実際に、Uniswap、Compound、Aavedといった主要DeFiプロトコルでは、複数の監査会社による重複監査を実施し、監査費用だけで数千万円を投じています。このような潤沢な予算があるからこそ、優秀な監査エンジニアに対して高額の報酬を支払うことができるのです。

20代〜30代前半がスマートコントラクト監査転職のゴールデンタイム

実は、スマートコントラクト監査エンジニアとしてのキャリア構築には最適なタイミングがあります。20代後半から30代前半の技術者が最も転職成功率が高く、年収アップ幅も大きい傾向にあるのです。

この年代では、従来のプログラミング経験やセキュリティ知識をベースに、新しいブロックチェーン技術を学習する学習能力が高い一方で、責任感や継続力も身についています。また家族を持つ前、または子育てが一段落した時期であることが多く、集中的な学習時間を確保しやすいのも大きなアドバンテージです。

特に従来のセキュリティエンジニア、バックエンドエンジニア、フルスタックエンジニアとしての経験がある方は、その知識を活かしてスムーズにブロックチェーンセキュリティ分野に参入できます。逆に40代以降になると、新しい技術スタックの習得に時間がかかり、転職市場での競争も激化するため、早めの転身が賢明です。

スマートコントラクト監査エンジニアのキャリアパス分類と専門領域

スマートコントラクト監査・DeFiセキュリティエンジニアの職種は、実は「フロントエンド監査」「バックエンド・インフラ監査」「経済設計監査」「ガバナンス監査」の4つの専門領域に大きく分類されます。各領域で求められるスキルセットや年収水準が異なるため、自分の強みと適性を理解して効率的にキャリア構築することが重要です。

それぞれの分野の特徴と、そこで活躍する監査エンジニアの具体的な業務内容を詳しく見ていきましょう。この理解があることで、転職時の志望動機や面接での差別化ポイントが明確になります。

フロントエンド・DApp監査専門エンジニア

フロントエンド・DApp監査専門エンジニアは、分散型アプリケーション(DApp)のユーザーインターフェースとユーザー体験のセキュリティを専門的に監査する職種です。ウォレット接続、トランザクション署名、フロントエンド・バックエンド間の通信プロトコルなど、ユーザーが直接操作する部分のセキュリティリスクを発見・評価します。特にWeb3では、フロントエンド経由でユーザーの秘密鍵や資産に直接アクセスするため、従来以上に高度なセキュリティ知識が求められます。

年収水準は1200万円〜1800万円程度となっており、React・Vue.js・Angular等のフロントエンド開発経験とサイバーセキュリティ知識を組み合わせたハイブリッド人材として高く評価されています。

Solidityコードレビュー・監査エンジニア

Solidityコードレビュー・監査エンジニアは、スマートコントラクトのソースコードを詳細に分析し、reentrancy攻撃、オーバーフロー・アンダーフロー、アクセス制御の不備などの脆弱性を発見する専門職です。Solidityの言語仕様に精通し、EthereumバーチャルマシンのGas消費パターンやストレージ配置まで理解している必要があります。

監査プロセスでは、静的解析ツール(Slither、Mythril、Securify)と手動コードレビューを組み合わせ、ビジネスロジックレベルの脆弱性まで検出します。年収は1500万円〜2200万円と最も高水準で、特に複雑なDeFiプロトコルの監査経験があるエンジニアは引く手あまたの状況です。

トークノミクス・経済設計監査エンジニア

トークノミクス・経済設計監査エンジニアは、DeFiプロトコルの経済的インセンティブ設計やガバナンストークンの分配メカニズムの健全性を評価する専門職です。AMM(自動マーケットメイカー)の価格決定アルゴリズム、イールドファーミングの報酬計算、リクイディティマイニングの分配ロジックなど、金融工学とゲーム理論の知識を活用してプロトコルの経済的安定性を分析します。

従来の金融業界出身者やクオンツエンジニアがWeb3知識を習得することで参入するケースが多く、年収は1300万円〜2000万円となっています。特にMEV(Maximal Extractable Value)やフラッシュローン攻撃の経済的影響を分析できる専門家は希少価値が高いです。

インフラ・ブリッジセキュリティ監査エンジニア

インフラ・ブリッジセキュリティ監査エンジニアは、クロスチェーンブリッジ、レイヤー2ソリューション、オラクルネットワークなどのWeb3インフラのセキュリティ監査を専門とします。Polkadot、Cosmos、Chainlinkなどの異なるブロックチェーン間での資産移転や情報伝達において、中間者攻撃やオラクル操作攻撃のリスクを評価します。

従来のネットワークセキュリティやクラウドインフラの知識に加え、分散システム設計とコンセンサスアルゴリズムの深い理解が求められます。年収は1400万円〜1900万円程度で、特にマルチチェーン対応経験のあるエンジニアの需要が急速に高まっています。

DeFiプロトコル・ガバナンス監査専門領域

DeFiプロトコルやDAOガバナンスのセキュリティ監査は、技術的観点だけでなく分散システム設計や組織運営の観点からも評価が必要な高度な専門領域です。従来の中央集権的なシステムと異なり、意思決定プロセス自体に脆弱性が存在する可能性があるため、ガバナンス設計とセキュリティを統合的に評価できる専門家が求められています。

Web3プロダクトセキュリティコンサルタント

Web3プロダクトセキュリティコンサルタントは、DeFiプロトコルやNFTプラットフォームの包括的なセキュリティ戦略を企画・提案する戦略的ポジションです。技術監査だけでなく、インシデント対応計画の策定、セキュリティ教育プログラムの設計、継続的監視体制の構築まで幅広く担当します。クライアントの経営陣と直接対話し、セキュリティ投資のROIを定量的に示す能力も求められます。

従来のITコンサルティング経験とブロックチェーン技術知識を組み合わせた希少人材として、年収1800万円〜2500万円の超高年収が実現可能です。特に大手金融機関やFintechスタートアップからの需要が急拡大しています。

ブロックチェーンセキュリティプリセールス

ブロックチェーンセキュリティプリセールスは、監査サービスやセキュリティツールの技術営業を担当する職種です。見込み客に対してスマートコントラクト監査の技術的価値を分かりやすく説明し、具体的な監査スコープやタイムラインを提案します。営業力と技術力の両方が求められる希少なポジションで、成功した案件の売上に応じてインセンティブが支給されることが多く、年収1500万円〜2200万円程度が相場です。

DAO・ガバナンストークン監査スペシャリスト

DAO・ガバナンストークン監査スペシャリストは、分散自律組織のガバナンス仕組みとトークン経済設計の健全性を専門的に評価する職種です。提案・投票・実行プロセスの各段階での攻撃ベクトルを分析し、悪意のある参加者による意思決定操作やガバナンス攻撃のリスクを評価します。

政治学や組織論の知識に加え、ゲーム理論とメカニズムデザインの理解が必要な学際的な専門職として、年収1400万円〜2000万円の水準となっています。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、システム開発などのプロジェクト全体の進行を管理する職種です。具体的には、計画立案や予算管理、リソースや工程の管理、さらにはステークホルダーとのコミュニケーションも業務内容に含まれます。いわば、プロジェクトを成功へ導く重要な役割を担うといえます。

ソフトウェア業界

パソコンやスマートフォンなどのハードウェアを制御するためのプログラム(ソフトウェア)を制作するのがソフトウェア業界です。主な職種には以下のようなものがあります。

プログラマー

プログラマーは、決められた仕様書に基づいて実際にプログラミングを行う仕事です。作成したシステムを確認し、バグを発見・解消する業務もプログラマーが担当します。開発するジャンルにより、必要なプログラミング言語は異なります。ひとつの言語を使いこなせるようになると、ほかの言語も比較的楽に習得できるようになるでしょう。こうしてスキルアップすることにより、仕事の幅を広げていけます。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアはプログラマーの上流にあたる仕事です。クライアントの要望に基づき、システム全体の設計を決め、仕様書に落とし込んでいきます。システム開発をするうえで必要な予算やスケジュールを組む役割も求められます。プログラマーとして現場経験を積んだ後、キャリアアップの一環でシステムエンジニアを目指す方も少なくありません。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、システムが利用できるようにネットワーク環境を整えるのが仕事です。ルーターやLANケーブルなど、物理的な機器に触れて行う仕事が多いのが特徴です。セキュリティーに関する知識も求められます。

テクニカルライター

テクニカルライターは、家電やソフトウェアなどのマニュアルを作成する専門職です。技術的な情報を一般のユーザーにも分かりやすく伝える役割を担います。ユーザーからの問い合わせ内容を改訂版に反映させ、より良いマニュアルに仕上げることもテクニカルライターとしての重要な役割です。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、情報システムをサイバー攻撃から守る役割を担う専門職です。具体的には、サーバーやネットワークのセキュリティー強化、脆弱性のチェック、適切なセキュリティー対策の導入が求められます。IT 未経験から目指す際には、セキュリティーに関連する資格の取得が強い後押しになります。

OAインストラクター

OAインストラクターは、パソコンやOffice系ソフトなどの操作を分かりやすく教える専門家です。主に講座形式で指導し、多様な参加者のレベルに応じた教え方が求められます。基本的なコンピューターリテラシーがあり、人に教えることが好きな方に向いています。

CAD設計エンジニア

CAD設計エンジニアは、CADソフトを駆使して製品や部品の設計を担当する職種です。特に、製品や建築物のモデリングを行い、クライアントの要望に応じた設計図を作成します。また設計だけでなく、シミュレーションで性能を評価し、設計プロセス全体を改善する役割も担っています。

ハードウェア業界

ハードウェア業界は、パソコン本体やキーボード、マウス、モニター、プリンター、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などの製作・販売を行っています。主な職種には以下のようなものがあります。

ハードウェアエンジニア

ハードウェアエンジニアは、コンピューター内部で使われる電子回路や部品を設計します。パソコンやスマートフォンなど自社商品に加え、クライアントの要望に合わせてオリジナルの機器を開発することもあります。電子回路やデバイスに関する知識だけでなく、使用者の安全面に配慮した設計が求められる仕事です。

組み込みシステムエンジニア

組み込みシステムエンジニアは、エアコン・炊飯器などの家電製品や工業機器が動作するためのシステムを開発する仕事です。コンピューターが内蔵されているほとんどの製品には、組み込みソフトウェアが搭載されています。スマート家電やIoT(モノのインターネット)の広がりに伴い、需要はますます高まっています。

IT業界の年収は職種によって大きく異なる

マイナビエージェントのデータによると、IT業界全体の平均年収は427万円です。ただし職種や経験によって、年収は大きく異なります。ここでは、IT業界の中で平均年収の高い業種をいくつか紹介します。

職種名 平均年収
プロジェクトマネージャー(オープン・WEB) 670万円
プリセールス 599万円
社内システム企画 512万円
サーバーエンジニア 462万円
システムエンジニア(制御・組み込み) 455万円

またマイナビエージェントのデータを基に、IT業界の年代別年収を紹介します。

年代 平均年収
20歳~24歳 307万円
25歳~29歳 373万円
30歳~34歳 449万円
35歳~39歳 528万円

IT業界は未経験から挑戦する場合でも、年収の高い職種や企業を選択してスキルや実績を着実に積み上げていけば、大幅な年収アップが実現可能です。

未経験から転職しやすいIT業界の職種4選

IT業界の仕事には専門的な知識やスキルが求められますが、高まる需要に対応するため未経験採用も行われています。とはいえ、高度な専門知識が求められる職種にすぐにチャレンジできるわけではありません。転職準備として知識やスキルを身につけたり、入社後に研修を受けたりしてスキルレベルを高めていくことが必要です。ここでは、未経験からチャレンジしやすいIT職種を紹介します。

エンジニアやプログラマー

多種多様なIT職種の中で、比較的未経験から転職しやすいのはソフトウェア業界のプログラマーやシステムエンジニア(SE)、ネットワークエンジニアといわれています。これらの職種はシステム構築に欠かせない職種のため需要が高く、「未経験可」の求人も多く出ているからです。

「実務経験がなくても大丈夫なのだろうか」と心配されるかもしれませんが、未経験者を迎え入れている企業の多くは入社後の研修を用意しています。その辺りも事前に確認してみるとよいでしょう。

IT営業

ハードウェアやソフトウェアといったIT製品・サービス関連の営業をIT営業と呼びます。クライアントのビジネスを促進するため、または問題を解決するために最適なツールやシステムを提案するのが仕事です。

自社の製品やサービスに関する知識だけでなく、IT全般に関する知識、クライアントの要望をくみ取る能力、分かりやすく説明するスキルなども必要とされます。人とのコミュニケーションが得意な方におすすめの職種です。

IT事務

IT事務はITエンジニアのサポートをする職種です。専門的な知識は必要とされていませんが、事務作業に必要なMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordの基本スキル、タイピング技術、ビジネスマナーなどは必要です。IT業界を知るという意味では、チャレンジしやすい職種といえるでしょう。業務を通じて知識の幅を広げていけるため、別のIT職種へチャレンジする足掛かりにもなります。

テクニカルサポート

テクニカルサポートは、自社製品やサービスに関する技術的な問い合わせに対応します。クライアントと直接対話する形での対応になるため、カスタマーサポートのオペレーター経験がある人などは有利です。クライアントの要望をくみ取る能力や、順序立てて分かりやすく説明するスキルも求められます。

IT関連の基本スキルが必要であることに加え、転職後も勉強を続けて自分をアップデートしていかなければならない職種であることは理解しておきましょう。

未経験からIT業界への転職を成功させるためのポイント

未経験からでも条件に合うIT企業を探して転職を成功させたいと考えている場合は、ここで紹介するポイントを重視して準備を始めてみましょう。特に志望動機や自己PRでは、未経験だからといって何もアピールしないのではなく、これまでの経験を基に自分を採用するメリットを企業へうまく伝える必要があります。それぞれの例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

未経験者を募集している求人を探す

未経験からIT業界へ転職するには、未経験者を募集する求人を探すことが鍵となります。IT業界では、技術進化による需要拡大のため、多くの企業が新しい人材の参入を求めています。未経験者でも挑戦できる職種は多々ありますが、サポート・ヘルプデスクやインフラエンジニアなどのように、業務がマニュアル化されている職種は特に未経験者向けです。

さらに、転職エージェントを活用することで、未経験者向けの求人情報を効率的に探せます。

教育制度の有無を確認して企業を選ぶ

未経験からIT業界へ転職する場合、教育制度の充実度を確認しておいたほうが安心です。たとえば大企業の場合、研修内容やスケジュールなどの骨組みが整っている傾向にあります。

逆にベンチャー企業だと研修内容が確立しておらず、社員の働きを見て学ぶ姿勢を求められるケースがあります。入社してまもなくの状態で、即戦力としての働きを求められる可能性もあるでしょう。スキルを学んでから実践していきたい方は、教育制度の有無と内容まで把握してから転職先を決めることをおすすめします。

IT業界に役立つ資格を取得する

IT業界未経験者の場合、ITスキル習得に向けて勉強している姿勢を見せるため、以下のような資格を取得するのがおすすめです。

  • ITパスポート
  • 基本情報技術者試験
  • マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
  • 応用情報技術者試験

また以下のようなスキルを持っている場合、未経験でもIT業界で活躍できる可能性が高いといえます。

  • 論理的思考力
  • プログラミングスキル
  • コミュニケーション能力
  • プレゼンスキル
  • 資料作成能力
  • 英語力

IT業界では、物事を筋道立てて考え、プログラミングで形にしていく力が求められます。また、チームやクライアントとの話し合いを進めていく中で、分かりやすく伝える力も必要です。IT業界の最新情報は英語圏から発信されるケースも多いため、英文を読み解く語学力があるとなおよいでしょう。

文系でも転職可能|IT業界に活かせるスキルをアピールする

IT 未経験でIT業界への転職を考える際、強く意識したいのがスキルのアピールです。多くのIT企業では、技術的なバックグラウンドよりもビジネススキルやコミュニケーション能力を重視する傾向があります。

たとえば、パソコンスキルとしてMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordを使いこなせることはIT業界でも役立ちます。また、論理的に物事を考えるためのロジカルシンキングも重要です。プロジェクトの進行を支える役割を担うときには、複雑な問題を分解して解決策を考える力が問われるからです。

また、IT業界はチームでの協働やクライアントとの密接なコミュニケーションが多いため、スムーズな意思疎通を図るためのコミュニケーション能力も評価されます。このように、文系理系にかかわらず、既存のスキルと意欲をアピールすることで、IT業界での新しいキャリアを切り開くことが可能です。

【例文あり】志望動機を明確にしておく

未経験からIT業界への転職を成功させるために、志望動機の内容はじっくり考えて準備しておきましょう。アピールできる専門的なスキルがないからこそ、「なぜIT業界で働きたいのか」という理由を明確に伝えると、採用につながりやすくなります。押さえておきたいポイントは、下記のとおりです。

  • 身につけたいスキルや目指すポジションなど目標を伝える
  • 仕事への興味や関心を積極的に伝えて入社意欲の高さを示す
  • 自分自身のエピソードを盛り込む

3つのポイントを基に、職種別の例文を2つ紹介します。

プログラマー

【例文】 現在はものづくりを行う会社で働いておりますが、アイデアを1から形にしていくことにやりがいを感じたため、プログラマーを希望いたしました。

現在はJavaやPythonを学んでおり、入社後も業務内容に応じて使用できる言語を増やしていく所存です。より高度なスキルを身につけ、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストを目指したいと考えています。

システムエンジニア

【例文】 前職では、業務効率化のためSEの方と打ち合わせをする機会が多くありました。その中でITシステムの重要性を実感し、システムエンジニアになろうと決意いたしました。これまで営業職として「顧客の役に立つ仕事をしたい」と奮闘してまいりましたが、今後はIT業界の中でその思いを実現したいと考えております。

現在はJavaのプログラムについて勉強しており、自分の考えたシステムが形になっていく楽しさも実感しています。前職でのマネジメント経験も活かし、入社後はプロジェクトマネージャーを目指してスキルを磨いていく所存です。

上記に加えて、企業の魅力や特徴など、働きたいと思った理由を盛り込むとなおよいでしょう。

【例文あり】履歴書や面接での自己PRも重要

未経験からIT業界を目指す際、「ITのスキルはありません」とだけ伝えるのは避けたほうがよいでしょう。採用するメリットがないと企業側に判断される可能性があるためです。職種関係なく活かせるスキルや、入社前に取得した資格などを積極的にアピールしていきましょう。下記に、例文を紹介します。

プログラマー

【例文】 私の強みは、課題解決能力とコミュニケーション能力です。現在塾講師として働いており、生徒に積極的に話しかけて悩みをヒアリングし、どのような解決策があるか一緒に考えています。

目の前でトラブルが発生した際に、冷静かつ客観的に現状を分析し、最善の対処法を提案していく力は、プログラマーとしても活かせるのではないかと考えております。入社後はコミュニケーション能力を発揮し、チームで協力してひとつずつ成果を積み上げていけるよう努めていく所存です。

システムエンジニア

【例文】 私の強みは、常にチャレンジ精神を持って取り組む姿勢です。現職では、業務での反省点をまとめて次に活かすこと、必要なスキルは積極的に磨くことを心がけております。現在は、スクールに通いながらシステムエンジニアに求められる技術を習得しているところです。学習意欲の高さを活かし、貴社に最大限貢献できるよう努めます。

転職エージェントを活用した準備がおすすめ

未経験からIT業界への転職を成功させるためには、転職エージェントを活用して準備を進める方法をおすすめします。転職エージェントを利用する大きなメリットは、転職希望者の適性や経験に合った企業を紹介してくれる点です。

また転職のプロが志望動機の書き方や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスもあります。IT業界は専門性が高いため、まったくの未経験者が個人で行う転職活動には限界があるでしょう。これらのサービスは無料で受けられるケースが多いため、うまく活用してみてください。

未経験からIT業界へ転職するメリット

転職のメリット

まったくの未経験からIT業界へ転職するとなると、仕事を覚えるのに苦労することもあるでしょう。しかし未経験であっても、IT業界へ転職して得られる利点は十分あります。ここでは、未経験からIT業界へ転職するメリットを2つに分けて紹介します。

在宅勤務など自由度の高い働き方ができる場合も

IT業界の仕事は、基本的にインターネット環境が整っていればパソコンひとつで作業できます。そのため、在宅ワークやノマドワークなど場所を選ばない働き方が実現可能です。

また、個人作業が多い職種であれば周りと勤務時間を合わせる必要がないため、フレックスタイム制を導入している企業もあります。出産や子育てなどライフステージの変化に合わせて自由度の高い働き方を選択できる点は、IT業界へ転職するメリットといえます。

キャリアプランを立てやすい

IT業界で仕事をすると専門的なスキルを身につけられます。そのため、実績を活かして転職したりフリーランスとして独立したりと、キャリアプランを立てるうえでの選択肢が幅広い点は大きなメリットです。またひとつの業種にこだわるのではなく、担当できる業務を次々と広げていくことで年収アップを狙える可能性もあります。将来の目標を立てやすく、仕事に対するやる気にもつながるでしょう。

未経験からIT業界への転職はきつい?知っておきたい注意点

働き方の自由度が高く、専門的なスキルを磨けるIT業界に魅力を感じる方もいるでしょう。しかし、未経験から転職するとなると、大変な点があることも事実です。ここでは、IT業界へ転職したいと考える際に知っておきたい注意点を2つ紹介します。

未経験でも応募できる求人を自分で見つけるのは難しい

転職を希望する企業が決まっている場合は、採用ページから直接アクセスしてみるとよいでしょう。しかし企業の採用サイトは、キャリア採用や新卒採用の求人が多い傾向にあります。未経験からIT業界への転職を目指す場合は、ひとつずつ企業のホームページを検索していくのではなく、転職サイトや転職エージェントを活用する方法がおすすめです。

転職サイトや転職エージェントはインターネット環境さえあればいつでも自由に求人を検索でき、動画や画像も確認できるため企業のイメージが湧きやすいといえます。また転職サイトや転職エージェントは、無料でサービスを利用できる点もメリットです。

人員不足で業務量の負担が大きい可能性がある

IT業界は、人材が不足している企業も少なくありません。ひとりに課せられる業務量が多い企業に転職してしまうと、残業や休日出勤が必要となる可能性もあります。

思った以上に過酷さを感じ、「イメージと違った」「前職のほうがよかった」など後悔してしまうケースもあるでしょう。このような企業に転職しないためには、雇用条件を十分確認する、転職エージェントのキャリアアドバイザーに企業の内情を聞くなどの方法が有用です。

未経験からIT業界を目指す際に気になる疑問を解決

未経験からIT業界への転職を目指すために必要なポイントを理解したものの、細かい疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、副業やアルバイトからIT業界を目指す方法、フリーランスとしての独立やインターン情報などを紹介します。また、学歴が重視されるのかといった点も触れています。

副業やアルバイトから始められる?

未経験でIT業界の副業を始める場合、いきなり仕事を獲得するのは困難です。スクールに通ってスキルを磨いたり、一度IT業界に転職して実績を作ったりしてからのほうがスムーズにいく可能性は高いといえます。また企業のアルバイトであれば未経験でも採用してくれるケースは多々あり、実績作りにも向いています。

フリーランスとして活躍するには?

ITフリーランスは業務の幅が広く、需要も高いと考えられます。しかし未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難しく、まずは実績や人脈作りを優先させるとよいでしょう。一度IT業界に転職して専門性を高め、そのスキルを基にフリーランスに転向したほうが、未経験で始めるより安定した収入を得られる可能性は高いといえます。

高卒でもIT業界を目指せる?

IT業界は需要が高く、また学歴より実績を重視する企業もあるため、大学や専門学校を卒業していない方でも採用される可能性は十分にあります。ただし、大卒レベルの数学知識が求められるシステム開発などの業種では、高卒だと採用時に不利になってしまう場合があるため注意が必要です。求人情報の内容をよく確認し、高卒でも応募できる業種を選択したほうが無難です。

未経験でもインターンを受けることは可能?

IT業界のインターンは、未経験でも受けられる可能性はあります。ただしほとんどの企業では、プログラミングなどのスキルを身につけていることが条件となるでしょう。まったくの未経験だと、まずひとつの言語を習得するまでに大幅な時間がかかってしまうためです。未経験でインターンに参加する場合も、独学やスクールである程度の知識は身につけておきましょう。

まとめ

未経験者がIT業界へ転職を目指す際には、具体的な職種や求められるスキル、資格の理解が重要です。また、教育制度が整った企業を選ぶことでスムーズな適応が可能になります。

未経験からIT業界への転職を成功させるには、未経験者を募集している求人を探すことが欠かせません。その際には、IT業界の転職事情に精通している転職エージェントが役立ちます。

マイナビITエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが未経験者を募集しているIT求人を紹介します。応募書類の添削や面接対策など転職を成功に導くサポートも充実しているため、未経験からIT業界を目指したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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